AIエキスパート木口佳南さんのインタビュー記事:失敗を恐れない挑戦の軌跡と理系学部生に対するメッセージ

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  • AIエンジニア
  • 公開日:2024年8月1日
  • 最終更新日 : 2024年10月29日

理系学部生として大手IT企業や大手外資コンサルなど複数社に内定を獲得された木口佳南さんにインタビューを実施させていただきました!木口さんはAIを軸に様々な活動をされており、ソフトバンクアカデミア15期生としても活躍中です。そしてX(旧Twitter)でも6,500名以上(2024年8月時点)のフォロワーがおり、自身の学びや挑戦についても積極的に発信されています!

 

就活だけにとらわれず、学業・ビジネス・キャリアに関する活動や考え方など学びになることが多く、理系学部生の方々に届けたいことから、この度インタビューにご協力いただく運びになりました。

 

自己紹介と背景

――大学における専攻分野について教えてください。

大阪国際工科専門職大学(IPUT大阪)情報工学科のAI戦略コースに1期生として入学して、今は大学4年生です。AIと一言で言っても、画像認識・音声認識・自然言語処理・機械学習・深層学習など、非常に幅広い分野が含まれるんですけど、大学では、基礎的な情報系の知識から、実践的な開発まで幅広く学んでいます。

 

卒業研究としては、脳波とMRI画像解析をかけあわせたアルツハイマー病予測モデルの開発に取り組んでいます。

 

――IPUT大阪に進学した背景についても教えてください。
高校生の時は医者になりたい気持ちがありましたが、血液を見るのが苦手という事に気づいて断念したんですよね。ただ、医療には貢献したいと思っていた時に医療AIの話を聞いて、違う側面から携われるぞってことからAIに初めて興味を持ちました。

 

それからAIを調べていくとアプローチできる領域の広さが面白いなと思って、AIを実践的に学べる大学を調べていたらIPUT大阪に出会いました。IPUT大阪では実際の社会課題をベースにソリューションを考えるような授業や、実際に企業から課題テーマを貰って開発に取り組める機会もあり、想像以上にAIに対して実践的に学ぶことができています。

 

――木口さんは自身でサークルも立ち上げられたのですか?
そうですね。講義で学ぶこと以上にビジネスについてもっと学びたいことから、ビジネス系のサークルを立ち上げました。

 

市場で求められているエンジニアはビジネスのことを分かった上で設計でシステムに落とし込める人材だと思って、そこでビジネス方面に特化したサークルを立ち上げたんですよね。実際にサークルではビジネスコンテストにも出場して優勝することもできました。

 

 

――AIに対する当初の印象と現在の印象だといかがですか?

最初はAIを何でも屋さんみたいに思っていたんですが、実際に取り組んでみると難しい調整や制約の現実を知ることが多かったです。でもAIの仕組みを理解すれば実際に作り上げるイメージも持てるようになって、AIを使って色々なことができるようになり身近な存在だと感じるようになりました。

 

長期インターンシップの体験

――早い時期から長期インターンに積極参加されてきた背景について教えてください。

学内の活動よりも更に実務を経験して社会で通じる人間になりたいと思ったので、企業で働くことのできるインターンを探し始めました。

 

――長期インターンはどんな手段で見つけましたか?

これまでAIベンチャーやAI教育など様々なインターンに参加してきましたが、バイト探しのサイトや長期インターン募集を掲載しているプラットフォームも登録して、興味をもった会社には積極的にエントリーするようにしてましたね。

 

――インターンではどのような事に取り組みましたか?

最初はエンジニアインターンから始めましたが、まずはプログラマーとして言われた通りにコードを書くことから始めて、その後は様々な役割を任せてもらえました。仕様の提案、リソース配分から開発まで裁量もって取り組むことができて、開発に関わったものが世に出ることにやりがいを感じました。

 

――インターンで得た経験や学びはありましたか?

めちゃくちゃありますね。実際に働いてみると会社の雰囲気とか、どういうふうに仕事が進むのかとかわかるじゃないですか。こういう会社がこういう風に進めるんだとか、こういう規模の会社だとこういうことができるんだみたいな。そういう意味では就活ですごく役に立つと思いました。

 

また私の場合はエンジニアになると決めていた訳ではなくて、AIエンジニア・データサイエンティスト・コンサルティング・事業企画の何をやるのかずっと悩んでいたんです。インターンで体験することでどれが自分に合っているのか分かってキャリアイメージが明確になりました。

 

――実際に体験して、どの仕事が自分に合ってると思いましたか?

「AIエンジニア 兼 事業企画」が自分に合うと思っています。上から流れてきた要件を設計に落とし込んでプログラムするよりは、誰がどんなことを求めているのか企画・提案して自分でコーディングまで一貫することにやりがいを感じます。まだまだ前例も少なく、新しいキャリア像を自分で切り開いていきたいですね。

 

就職活動から内定まで

――内定承諾した企業や就活プロセスについてもお伺いしたいです。

ソフトバンク株式会社に内定承諾しました。興味のある企業だったので、去年夏に企業ホームページからインターン募集を探して受けにいってました。他にも複数社の内定を獲得しましたが、自分でホームページやSNSを使って情報収集することが中心でした。

 

――木口さんの内定獲得した企業って学生人気が凄いので選考ハードルも高いと思いますが、就活で意識したことってありますか?

「理系学部生だけどエンジニアの実践力がちゃんとついているところ」を一番の売りにしていました。院生だと講義以外にも研究でプログラミングを使う機会があって優秀な人が多いですが、学部生だとそこまでできる人ばかりではないので、あえてそこで差別化をしました。

 

それと同時にビジネスコンテストで優勝した事もPRして、プログラミングとビジネスどちらも触れてきた両利き人材ですってことを意識しましたね。

 

アドバイスとメッセージ

――理系学部で就活を考える方々に伝えたいポイントはありますか?

大きく3つあります。

 

・時間を使い倒して自分ならではの強みを作る

学部生は就職活動まで丸二年くらいしかないと思うので、1~2年生の間に色んなことにチャレンジして、実績も作れたら作るなど、何でもできる無敵状態の大学生だからこそ時間を使い倒してほしいと思っています。そこまでやると自分の市場価値も上がって、ただのエンジニアではなく、他の人とは違う自分ならではの強みを作ることができるようになれます。

 

・少しでも興味あれば恐れずにエントリーする

インターンや就職活動はとにかく恐れずにいっぱいエントリーしてみること。どこの企業にも全部受かる人なんていないので、少しでも気になったらエントリーするくらいの心構えで良いと思います。

 

・自分の強みを言語化するため人と関わる

日常会話の中で自分のフィードバックを集めていく。客観的に見た自分と自分で見た自分は違うので、身近な人・就活仲間・課外活動で出会った仲間など、自分にとってモチベーション上げてくれるような仲間と沢山交流して、自分は社会の中でこういう立ち位置なんだと人との関わりから学ぶのは良いと思います。

 

――理系学部生に向けて応援メッセージをお願いします!

理系学部生であっても大手やベンチャーなどどんな企業にも行けるチャンスはいっぱいあります。私は入学した大学が設立間もなく進学実績もなかったので就職先など未知の状態でしたが、諦めず挑戦することを大切にしてきました。

 

興味のある企業があっても自分には無理だと諦めず、チャレンジしてほしいです!

 

まとめ

木口さんから様々なお話を伺いました!この記事では紹介し切れないこともありましたが、他にも大学でチャットボット開発・IVS(日本最大級のスタートアップカンファレンス)で司会・海洋系のプロジェクト参加など、現在も様々な挑戦をされています。

2024年3月からX(旧Twitter)の発信も力を入れていて、発信を通して企業プロジェクトの参加が決まった体験もあるそうです。学生さんにとっても学びになる発信ばかりですので、ぜひ下記の閲覧・フォローしてみてください!

 

・木口さんのXアカウント
https://x.com/KananK_AI
・木口さんの自己紹介Note
https://note.com/kanank/n/n9689da4377d2

 

またインターンに関心を持たれた理系学生の方々は、当社開発の理系逆求人サイト『リケイマッチ』もぜひご活用ください。

木口さん、貴重なお話を届けていただきありがとうございました!