【理系就活】在宅勤務はできる?リモートワークの現状と企業研究で見るべきポイント

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リモートワークという言葉を聞くと、「在宅勤務で働ける」「会社に行かなくても働ける」といったイメージを持つ人も多いと思います。

コロナ禍をきっかけに在宅勤務やオンライン会議は一気に広がりましたが、現在はフルリモートばかりではなく、出社とリモートワークを組み合わせる企業も増えています。

この記事では、リモートワークの広がりと現在の変化、就活で確認しておきたいポイントを解説します。

コロナ前からリモートワークを促す動きはあった

リモートワークは、コロナ禍で突然生まれた働き方ではありません。以前から、働き方改革、育児や介護との両立、通勤負担の軽減、生産性向上、地方在住者の活用などを目的に、リモートワークを導入しようとする動きはありました。

 

ただし、コロナ前の時点では、実際にリモートワークをしている人はまだ一部に限られていました。

 

国土交通省の令和7年度「テレワーク人口実態調査」によると、雇用型就業者におけるテレワーカーの割合は、コロナ前の2019年度にあたる令和元年度で14.8%でした。つまり、制度や考え方としては以前から存在していたものの、多くの人にとってはまだ一般的な働き方ではなかったといえます。

 

会社に出社して働くことが当たり前だった企業では、「自宅で本当に仕事が進むのか」「社員同士のコミュニケーションが減るのではないか」「新人教育が難しくなるのではないか」といった不安もあり、導入は限定的でした。

 

学生から見ると、リモートワークは柔軟で便利な働き方に見えるかもしれません。しかし、企業側にとっては、仕事の進め方、評価、教育、情報管理、チームの連携などを含めて考える必要があります。そのため、コロナ前は制度として導入する企業があっても、広く一般化していたとは言いにくい状況でした。

 

コロナ禍でリモートワークは急速に広がった

リモートワークが大きく広がったきっかけは、新型コロナウイルスの感染拡大です。感染対策として出社を減らす必要が生まれ、多くの企業が急速に在宅勤務やオンライン会議を取り入れるようになりました。これまでリモートワークを導入していなかった企業でも、出社しなくても仕事を進められる環境づくりが一気に進みました。

 

国土交通省の調査では、雇用型就業者におけるテレワーカーの割合は、2019年度の14.8%から、2020年度には23.0%、2021年度には27.0%まで上昇しています。

 

この時期には、オンライン会議ツール、チャットツール、クラウドサービスなどの利用も一気に広がりました。会社に行かなくても会議ができる、資料を共有できる、上司や同僚とやり取りできるという環境が整い、リモートワークは一部の企業だけでなく、より多くの企業に広がっていきました。

 

学生にとっても、オンライン授業やオンライン説明会、Web面接などが身近になった時期だと思います。就職活動においても、説明会や面接をオンラインで実施する企業が増え、働き方だけでなく、採用活動の進め方にも大きな変化がありました。

 

一方で、コロナ禍で広がったリモートワークは、緊急対応として導入された面もあります。そのため、感染状況が落ち着いた後も同じ働き方が続くとは限らず、企業ごとに改めて「どの程度リモートワークを続けるのか」が見直されるようになりました。

 

直近はフルリモートからハイブリッドワークへ

では、現在のリモートワークはどうなっているのでしょうか。

 

国土交通省の令和7年度調査では、雇用型就業者におけるテレワーカーの割合は2025年度で25.2%となっています。2021年度の27.0%をピークに、2022年度26.1%、2023年度24.8%、2024年度24.6%と低下していましたが、2025年度は25.2%にやや上昇しています。

 

この結果から見ると、「リモートワークはなくなっている」と単純に考えるのは正確ではありません。コロナ禍後に一度減少したものの、コロナ前よりは高い水準で残っており、一定程度定着していると見る方が実態に近いでしょう。

 

一方で、リモートワークの頻度は変化しています。

パーソル総合研究所が2025年7月11日から15日に実施した「第十回・テレワークに関する調査」では、全国の就業者を対象に調査が行われ、そのうち正社員26,352人を対象に正社員のテレワーク実施率が分析されています。この調査によると、2025年7月時点の正社員のテレワーク実施率は22.5%で、2024年同時期の22.6%とほぼ横ばいでした。

 

ただし、テレワーカーの中では、週1日以下の低頻度でリモートワークを行う人が増えています。この調査では、テレワーカーのうち週1日以下の割合は、2024年の43.6%から2025年には49.4%に増加しています。また、2024年からの変化を尋ねた質問では、「テレワークの頻度が減った」と回答した人が35.8%にのぼっています。

 

つまり、リモートワークを制度として残している企業は多いものの、毎日自宅で働くというより、週に数日出社し、必要に応じてリモートワークを使う形に変わってきていると考えられます。

 

このような働き方は、一般的にハイブリッドワークと呼ばれます。完全出社でも完全リモートでもなく、出社とリモートワークを組み合わせる働き方です。

 

もしもリモートワークを重視する場合、「リモートワーク可」と書かれているかどうかだけで判断するのではなく、実際には週何日使えるのか、誰が使えるのか、新卒でも使えるのかまで確認する必要があります。

 

IT業界でも出社に戻す動きがある

リモートワークと相性が良い業界として、IT業界を思い浮かべる人は多いでしょう。

実際、業種別に見てもIT業界はリモートワークの実施割合が高い業界です。国土交通省の令和7年度調査でも、雇用型テレワーカーの割合は「情報通信業」が74.1%で最も高く、次いで「学術研究、専門・技術サービス業」が54.0%となっています。

 

ITエンジニアやWeb系職種では、パソコンとインターネット環境があれば進められる業務も多く、オンラインでの会議やチャットもなじみやすい傾向があります。そのため、リモートワークが比較的普及しやすい業界といえます。

 

しかし、そのIT業界でも、最近は出社を増やす動きが出ています。

 

代表的な例がLINEヤフーです。統合前の旧ヤフーでは、2014年から働く場所を選べる人事制度「どこでもオフィス」を導入し、2020年にはリモートワークの回数制限を撤廃していました。コロナ禍では完全リモートに近い働き方を進め、その後もリモートワークを活用した柔軟な働き方を続けてきた企業の一つです。

 

そのLINEヤフーも、直近では出社を増やす方向へ働き方を見直しています。LINEヤフーのニュースによると、2026年4月に新たな事業拠点として赤坂オフィスを開設することに伴い、原則週3回の出社へ段階的に移行すると発表しています。

 

この流れを見ると、リモートワークに積極的だったIT企業であっても、フルリモートをそのまま続けるとは限らないことがわかります。企業によっては、対面でのコミュニケーション、チーム間の連携、意思決定のスピード、新人や若手の育成などを重視し、出社日数を増やす判断をする場合があります。

 

学生がIT業界を見る際も、「IT企業だからフルリモートで働けるはず」と決めつけるのは注意が必要です。会社によって、また職種や部署によって、出社頻度やリモートワークの使い方は異なります。

 

メーカーでは職種によってリモートワークのしやすさが異なる

メーカーの場合、リモートワークの扱いは職種によってさらに差が出やすくなります。

 

メーカーには、研究、開発、設計、生産技術、品質保証、製造、営業、調達、管理部門など、さまざまな職種があります。このうち、資料作成、設計データの確認、解析、会議、企画業務などは、リモートワークで対応できる場合があります。

 

一方で、実験設備を使う研究開発、工場でのライン確認、試作品の評価、現場でのトラブル対応、製造設備の立ち上げ、品質不具合の確認などは、出社や現場対応が必要になりやすい業務です。

 

例えば、同じメーカー技術職でも、ソフトウェア開発やシミュレーション、データ解析などは比較的リモートワークと相性が良い場合があります。一方で、機械系・電気電子系・化学系・材料系などで、実験、評価、試作、製造現場との連携が多い仕事では、どうしても現物や設備を確認する場面が出てきます。

 

そのため、メーカー志望の学生は、「この会社はリモートワーク制度があるか」だけで判断しない方がよいでしょう。会社全体では制度があっても、自分が配属される職種や部署では出社が多いこともあります。

 

特に理系学生の場合、入社後に研究所、開発拠点、工場、事業所などに配属されることもあります。勤務地や配属先によって、働き方は大きく変わります。メーカーのリモートワークを見るときは、社名や制度名だけでなく、実際の仕事内容まで確認することが大切です。

 

・技術職でもリモートワークを使えるのか

・研究、開発、設計、生産技術、品質保証で出社頻度に違いがあるのか

・リモートワークと出社をどのように使い分けているのか

・工場や現場との連携が多い部署ではどのような働き方になるのか

・リモートワーク中はどのようにコミュニケーションを行っているのか

 

メーカーでは、リモートワークが全くできないというわけではありません。ただし、IT業界と比べると、業務内容によって出社の必要性が高くなりやすい点は理解しておく必要があります。

 

また、同じ会社でも、部署によって働き方が異なることがあります。求人票や採用サイトに「リモートワーク可」と書かれていても、自分が希望する職種でどの程度使えるのか気になる場合、説明会や面談などどこかで確認しておきましょう。

「リモートワークができますか」と聞くよりも、「〇〇の職種でもリモートで取り組むことはあるのでしょうか」等の確認をする方が、入社後の働き方をイメージしやすくなります。

 

まとめ

リモートワークは、コロナ禍で急に広がった印象がある働き方ですが、もともとはコロナ前から導入を進める動きがありました。ただし、コロナ前の時点では実施している人は一部に限られており、広く普及したのは新型コロナウイルスの感染拡大が大きなきっかけでした。

 

現在は、コロナ禍のようにフルリモート(完全在宅)を行う働き方から、出社とリモートワークを組み合わせるハイブリッドワークへ移行する企業が増えています。フルリモートに積極的だったIT企業でも、出社日数を増やす動きが見られます。

 

また、メーカーでは職種によってリモートワークのしやすさが大きく異なります。ソフトウェア開発や解析業務は比較的リモートワークと相性が良い一方、実験、評価、生産技術、品質保証などは、現場や設備、製品を確認する必要があるため、出社が必要になる場面も多くあります。

 

就職活動では、「リモートワークができる会社かどうか」だけで企業を判断するのではなく、実際の出社頻度、職種ごとの違い、新人教育の進め方、チームでのコミュニケーション方法まで確認することが大切です。

 

リモートワークは便利な働き方ですが、すべての仕事に向いているわけではありません。自分がどのような環境で成長したいのか、どのような働き方なら力を発揮しやすいのかを考えながら、企業ごとの働き方を見ていきましょう。

 

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