理系就活生必見!医療機器メーカーの仕事内容と活かせるスキルを紹介

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  • 公開日:2023年10月7日
  • 最終更新日 : 2023年12月31日

医療において欠かすことのできない医療機器。この記事では医療機器メーカーに焦点を当て、その仕事内容から理系学生が活かせるスキルまでを詳細に解説します。

目次

  • 医療機器メーカーとは
  • 主な仕事内容
  • 求められるスキルとは
  • 活かせる学び・経験
  • まとめ:医療機器メーカーの魅力を知ろう

医療機器メーカーとは

医療機器メーカーは、病院やクリニックで使用される医療機器や家庭で使用される健康医療機器の開発・製造を手がける企業です。これには日常の診断から手術、治療に至るまでのさまざまな機器が含まれます。これらの機器は、患者の命を直接的に支えるものも多く、高い信頼性や精度が求められます。

 

主な仕事内容

医療機器は様々な役割をもった方々が協働することで完成します。このサイトは理系学生向けということもあり、ものづくりに沿った仕事内容を一部ご紹介します。

 

・研究開発

技術調査:最新の医療技術や関連する基礎研究を調査し、新製品のアイディアの源泉とします。
プロトタイプ開発:新たな医療機器のアイディアを形にするための初期モデルを製造。実際の使用シーンを模倣してのテストを行い、改善点を洗い出します。
臨床試験:新製品が安全で効果的であることを確認するためのテスト。実際の医療現場での使用を想定し、その性能や安全性を評価します。

 

・機械設計

部品設計:医療機器の各部品の形状やサイズ、材料を決定。CADツールを使用しての3Dモデリングやシミュレーションを行います。
アセンブリ設計:複数の部品を組み合わせて一つの製品を構築。部品同士の連携や組み付け工程を詳細に設計します。
耐久・強度評価:製品が長期間にわたり安全に使用できることを確認するための評価。外部からの衝撃や使用上の負荷に対する耐性をテストします。

 

・回路設計

基板設計:電子部品を配置する基板の設計。高い信号伝送速度や小型化を実現するための技術を駆使します。
アナログ・デジタル回路設計:センサーからのアナログ信号を処理する回路や、CPU・メモリを中心としたデジタル回路の設計。
パワーエレクトロニクス:モータードライブや電源部分の設計。電流や電圧の制御技術を駆使して、医療機器の動作を最適化します。

 

・ソフトウェア開発

アルゴリズム開発:医療機器が行う各種計算やデータ解析のためのアルゴリズムを設計・実装。
組み込みプログラミング:医療機器内部のマイコンやFPGAに搭載される制御ソフトウェアの開発。
ユーザーインターフェース設計:医師や看護師が使いやすい、直感的な操作画面のデザインと実装。

 

・生産技術

製造ラインの設計:新製品の大量生産に適した製造ラインの設計や改善。
自動化・ロボット技術:効率的な生産を実現するための自動化機器やロボットの導入・運用。
製造プロセスの最適化:生産効率向上や品質向上のための製造プロセスの見直し。

 

・品質管理

品質検査:生産された製品の性能や安全性を確認するための検査。
品質保証:製品が国内外の医療機器規格や基準を満たしていることを保証するための文書作成やデータ管理。
不良品の原因分析:製品に問題が見られた場合の原因分析や改善策の提案。

 

・サービスエンジニア

製品のインストール:病院やクリニックでの医療機器のセットアップや初期設定。
メンテナンス・トラブルシューティング:製品の定期的な保守や、故障時の修理・対応。
技術サポート:製品使用者からの問い合わせ対応や、操作方法の指導・トレーニング。

 

求められるスキルとは

医療機器メーカーでの業務遂行には、以下のようなスキルが求められます。入社後に仕事をする中で身につくスキルもあるため、就職活動の時点で当てはまらなくても悲観する必要はありません。

 

・専門的知識

医療機器に関する基本的な知識や、特定の製品カテゴリ(MRI、X線装置、心電計など)に関する専門知識。

 

・技術スキル

機械設計スキル:CADを使用した3Dモデリング、解析ツールを使用したシミュレーションなど。
回路・電子技術:アナログ・デジタル回路の設計、マイコンのプログラミング等。
ソフトウェア開発能力:組み込みシステムのプログラミング、データベース管理、ユーザーインターフェースの設計など。

 

・コミュニケーション能力

他部署や外部の専門家、医療従事者との円滑なコミュニケーションを図るためのスキル。

 

・問題解決能力

製品の故障や品質問題が発生した際の迅速かつ適切な対応など。

 

・英語スキル

国際的な研究や規格、海外の顧客とのやりとりに必要。

活かせる学び・経験

・学問的背景

医療工学、電気電子工学、機械工学、生体工学などの専門的な学びは直接的な知識として役立ちます。

 

・実務経験

インターンシップや学外プロジェクトでの実務経験。特に、医療機器メーカーでのインターンシップは業務への理解を深める上で有益です。

 

・研究活動

大学や研究機関での研究活動。特に、医療機器の開発や関連する分野の研究テーマに取り組んだ経験は、入社後の業務に直結します。

 

・チームでのプロジェクト経験

複数人でのプロジェクトを進行し、その中での役割やコミュニケーションの経験は、実際の業務においても大変役立ちます。

 

なお新卒採用では各企業ごとに重視する学び・経験は様々になりますので、上記は一例としてご参考ください。

 

まとめ:医療機器メーカーの魅力を知ろう

医療機器メーカーは、技術の最前線で患者の命を支える重要な役割を果たしています。高い専門知識と技術力を持つエンジニアが集まり、次世代の医療を支える新技術を日々研究・開発しています。この業界でのキャリアは、社会貢献度が高く、技術者としてのやりがいも大きいものとなるでしょう。

 

■参考情報

医療機器メーカーが積極利用!理系求人サイト「リケイマッチ」

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