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2026年2月17日(更新:2026年2月17日)
メーカー志望の理系就活では、企業研究の質がそのまま志望動機や逆質問の深さに直結します。特に「事業内容」と「製品情報」は、企業の強みや技術の方向性、そして自分との接点を読み解くための重要情報です。
本記事では、事業・製品情報をどう読み、どう深掘りし、どう選考で使える形に落とし込むかを整理します。最後に、実際の企業を例に具体的な読み解き方も紹介します。
目次
なぜメーカー企業研究は「事業内容・製品情報」が重要なのか
メーカー(製造業)の企業研究で差がつくのは、社名の印象や規模感ではなく「何で価値を生んでいる会社なのか」を説明できるかどうか。
メーカーは製品や技術を通じて発展を遂げています。そのため、事業内容や製品情報を理解できていないと、志望動機が「雰囲気」や「有名だから」に寄りやすくなってしまいます。
一方で、事業内容と製品情報を起点に企業を理解すると、次のようなことが明確になります。
・この会社はどの市場に強いのか
・何が強みで、どこで差別化しているのか
・製品特性から、どのような技術が必要か(例:機械、電気電子、ソフト、化学など)
・自分はどの技術領域・工程で貢献できそうか
事業内容・製品情報から読み取れること
事業ページや製品一覧は、単なる説明ではなく「企業の構造」が見える情報です。読み取るべき観点は大きく4つです。
1、市場の性質
・BtoC中心か、BtoB中心か
・国内中心か、グローバル中心か
・成長市場か、成熟市場か
市場の違いは、求められる技術・品質基準・開発スピードに直結します。
2、競争力の源泉(技術の核)
・材料やデバイスが強みなのか
・制御やソフトウェアが強みなのか
・量産プロセスや品質が強みなのか
・システム統合や運用まで含めた強みなのか
「この会社は何でリードしているのか」を言語化できると、志望動機が一気に具体化します。
3、強みの工程
・研究開発の比重が高いのか
・設計や評価が強いのか
・生産技術や品質の作り込みが強いのか
・アフターや運用まで含めた価値提供なのか
同じメーカーでも、強みの工程が違えば、働き方や育成のされ方も変わります。
4、将来の投資方向
・注力事業はどこか
・技術開発の方向性はどこか
・どんな社会課題に寄せているか
将来の方向性が分かると、入社後の伸びしろやキャリアの描きやすさも判断しやすくなります。
深掘りの手順:読む→分解→接点化→比較
企業研究を「深い理解」に変えるには、読み方の手順を固定すると強いです。
ステップ1:事業と製品を一覧で把握する
まずは細部に入る前に、全体像を掴みます。
・事業セグメントは何か
・各事業でどんな製品があるか
・BtoBとBtoCの比重はどう見えるか
ステップ2:製品を技術要素で分解する
製品名で終わらせず、構成要素を考えます。
・どんな原理で動くのか
・何が性能を決めるのか
・重要な技術要素はどこか(材料、回路、制御、熱、流体、ソフト等)
・品質や安全に関わる要件は何か
ステップ3:顧客と用途から「価値」を理解する
・誰が使うのか
・どんな課題を解決しているのか
・なぜその会社が選ばれるのか(性能、コスト、供給、信頼性、保守など)
ステップ4:自分との接点を作る
ここが理系企業研究の肝です。
・自分の専門性や考え方が活きる箇所はどこか
・興味のある技術領域は事業のどこにあるか
・職種で言うとどこが近いか(研究、開発、設計、評価、生産技術、品質など)
ステップ5:競合と比べて差分を言語化する
比較対象があると理解が一気に立体になります。
・同じ市場で他社は何を強みにしているか
・差別化は性能か、コストか、量産か、周辺サービスか
・自分が惹かれるポイントはどこか
この手順で整理すると、企業研究が「暗記」ではなく「構造理解」になります。
選考で効くアウトプットの作り方
企業研究は、読んで終わりではなく「面接で使える形」に整えることで価値が出ます。おすすめは、次の3点セットで整理することです。
1、この企業を一言で表す(事業の言語化)
・どの市場で
・どんな価値を
・どんな技術で出している企業か
2、自分が関わりたい領域を具体化する(技術×工程×職種)
・関心のある技術領域は何か
・関わりたい工程はどこか(研究、設計、評価、量産など)
・職種としてどう関わるのか
3、確認したい論点を作る(逆質問の材料)
・その技術領域で今どんな課題があるか
・若手が最初に任される範囲はどこか
・研究と開発の役割分担はどうなっているか
・品質や安全の判断はどこで行うか
この3点が揃うと、志望動機の説得力も、逆質問の質も上がりやすくなります。
企業例:パナソニックでやってみる企業研究
ここでは例として、パナソニック株式会社のホームページを起点に、企業研究を進める場合の見方を整理します。
1、事業の全体像を掴む
パナソニックは「家電」の印象が強い一方で、事業内容を見るとBtoB領域も大きく、事業が複数に分かれていることが分かります。
・生活に近い領域
・産業や社会インフラに近い領域
・エネルギーやデバイスなど基盤技術に近い領域
この時点で、「何を主軸にするメーカーか」は単純ではなく、複合的な構造だと捉えられます。
2、技術の核を仮説で置く
事業構造から逆算すると、次のような技術テーマが重要になりやすいと推測できます。
・エネルギー領域(電池、蓄電、電力制御)
・デバイス領域(センサー、電子部品、実装)
・空調や環境領域(熱、流体、制御)
・BtoBソリューション(システム設計、データ活用、運用)
このように「事業→技術」を仮説で置けると、調べるべき情報が絞れます。
3、自分との接点を作る
例えば、自分が関心を持つ領域によって接点の作り方は変わります。
・材料や電池に関心があるなら、評価、量産、品質の観点も含めて見る
・制御や組み込みに関心があるなら、製品の安全要件や検証方法まで掘る
・熱流体に関心があるなら、空調や環境領域で性能の決まり方を追う
ここまで整理できると、志望動機は「パナソニックが有名だから」ではなく、「この事業のこの技術領域でこう関わりたい」に変換できます。
4、追加で深堀りしたいことへ
事業・製品から読み取った仮説をもとに、さらに確認したい点を作ります。
■追加で確認したい点(一例)
・どの事業が今いちばん強いのか(シェア・収益性など)
・今後、中長期で伸ばしていくのはどの事業か
・事業ごとの技術的な差別化ポイントは何か
・配属は事業軸か職種軸か
・事業間の異動やローテーションはあるのか
・若手が最初に任される領域はどこか
・○○の事業で難しい技術課題は何か
・研究と開発の役割分担はどうなっているか
・性能・コスト・品質の優先順位はどう決めているか
・必要な専門スキルは入社後どのように身につける前提か
自分自身が重視する就活軸に沿って、IR情報等のリサーチや企業説明会・OB訪問・逆質問などを通して理解を深めていきましょう。
今回はパナソニックを例に解説しましたが、この方法は様々なメーカーでも実施できます。
そして、企業研究はホームページだけに限らず、インタビュー記事や採用動画、時にはビジネス目的の情報やデータから読み解くこともできます。人によって深掘りの度合いに差が出やすく、志望動機や逆質問の質にも繋がりやすいポイントでもあります。
まとめ
メーカー志望の理系就活では、企業研究の起点を「事業内容」と「製品情報」に置くことで企業理解が深まります。ES(エントリーシート)や面接の志望動機、逆質問の質にも影響します。
・事業から市場と戦い方を掴む
・製品から技術の核と強い工程を推測する
・自分の研究や強みとの接点を作る
・競合比較で差分を言語化する
この流れで整理できると、企業研究は暗記ではなく「構造理解」になります。
メーカーは同じ業界名でも、強みの技術領域も工程も企業ごとに異なります。だからこそ、製品と事業を起点に深掘りし、自分なりの言葉で語れる状態を作っていきましょう。
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