理系就活生必見!半導体メーカーの仕事内容と活かせるスキルを紹介

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  • 公開日:2022年12月17日
  • 最終更新日 : 2023年12月31日


普段の生活では目にする機会が少ないですが、家電やスマートフォンなどわたしたちの生活に欠かせない半導体。

その半導体を作る半導体メーカーではどのような仕事を行うのでしょうか。

この記事では半導体メーカーの仕事内容や活かせるスキルを紹介します。

理系就活生やこれから就活を始める学生でもわかりやすい内容となっているため、業種への理解が深まり、納得のいく就活への一歩となります。

半導体メーカーとは?

半導体メーカーでは、わたしたちの生活に身近な家電やスマートフォン、パソコンなどの電子機器に利用されている半導体を製造しています。

半導体にはデータの記憶をするメモリーや計算を行うロジックが存在し、電子機器には欠かせない重要な部品です。

半導体業界では半導体メーカーのほか、「半導体装置メーカー」や「半導体商社」の3つで成り立っています。

それぞれの会社が協力することで半導体が生み出されるのです。

半導体メーカーの仕事内容


半導体メーカーでは、理系の代表的な職種として半導体プロセスエンジニアと半導体設計エンジニアがあげられます。

半導体は半導体プロセスエンジニアと半導体設計エンジニアが互いに協力し合って完成するため、

半導体プロセスエンジニアと半導体エンジニアがどのような仕事を行うか解説します。

半導体プロセスエンジニアの仕事

半導体プロセスエンジニアの主な仕事内容は、製品の製造工程の設計や開発、評価などです。

製品そのものではなく、製品の製造工程に関する仕事を行います。

具体的な仕事は以下のようになります。

①半導体製造装置の定期的なメンテナンス

製品不良や装置トラブルを未然に防ぐため、定期的にメンテナンスを行います。

万が一トラブルが発生すると製造を止めることになり、顧客への納期の遅れのリスクや会社の売り上げ、信用にも影響するため重要な仕事となります。

②半導体製造装置のトラブル対応や改善、最適化

製造装置では点検で防げないトラブルも発生します。

トラブルが発生した場合はすぐに原因を突き止め修理を行います。

修理完了後はトラブルの再発防止や原因を取り除くため、システムや装置の改良や改造などを行います。

また生産性や品質の向上のために、装置やシステムの見直しを行い、改善案の提案から設計、改造を行うこともあります。

③新しい製品の製造ラインの設計~立上げ

半導体設計エンジニアより設計された新製品の製造ラインの設計から立上げも行います。

新製品に適合した製造装置の選定や導入、工場への導入工事など、製造ラインを稼働させるまでの製造装置に関する一連の業務を担当します。

製造装置の導入には導入コストや導入後の生産性、ランニングコスト等も考慮する必要があります。

半導体設計エンジニアの仕事

半導体設計エンジニアの主な仕事内容は、デバイスやレイアウト、回路、ロジック、システムなどの研究開発や設計をすることです。

半導体プロセスエンジニアが製造工程に特化しているのに対し、半導体設計エンジニアは製品に特化した仕事を行います。

具体的な仕事の流れは以下のようになります。

①顧客や営業からの提案や意見をもとに、製品の仕様を決める

顧客や営業から与えられた新製品の条件をもとに、製品の設計概要を決めます。

コストや安全性、ソフトウェアとの連動などから仕様を検討する必要があります。

場合によっては条件を満たす製品を新規で開発します。

②実際に製品の設計を行う

仕様が決定したら、設計を行います。

設計では回路設計とレイアウト設計の大きく2つに分けられます。

回路設計では仕様書に基づき、C言語などを使ってプログラミングを行います。

プログラムの動作確認ができるとCAD等の設計支援ツールにより半導体部品に内容を落とし込みます。

回路設計の段階で使用する電子部品が決定されます。

回路設計が終わると、レイアウト設計を行います。

使用する部品や配置、配線に関するレイアウトを設計ツールを利用してICチップ内部の設計をしていきます。

半導体メーカーで活かせるスキル

半導体メーカーで活かせるスキルについて紹介します。

入社後に仕事をする中で身につくスキルもあるため、就職活動の時点で当てはまらなくても悲観する必要はありません。

電気・電子工学や機械工学の知識

半導体では電気電子工学の知識が欠かせません。

特に半導体の設計や研究開発をする上で、電気に関する知識が無ければ業務を円滑に進めることが難しくなります。

そのため大学時代に電気・電子工学を学んだ理系学生は、業務に知識を役立てることができるでしょう。

さらに半導体プロセスエンジニアの場合、製造ラインの設計なども行うため、機械工学の知識を役立てることができます。

チームプレーが得意

半導体エンジニアや半導体プロセスエンジニアはチームプレーが多い仕事でもあります。

半導体エンジニアの場合は、顧客や営業からの提案を理解することやエンジニアとしての意見を上手く説明することが求められます。

さらに各設計段階のメンバーと問題点や改善点の話し合いの場もあります。

半導体プロセスエンジニアは製造ラインの立上げから稼働までに社内の人だけでなく社外の人とも協力して仕事を行う必要があります。

そのためチームプレーが得意な人は半導体メーカーでも活躍できるでしょう。

情報収集が得意

半導体業界の技術は日々進歩しています。

そのため学生時代に学んだ知識や仕事で得た知識を自分のものにするだけでなく、新しい技術に関する情報を集め勉強し続けることが大切です。

他社よりも早く新しい技術の情報を手に入れることで、それが会社の売り上げに貢献することもあります。

情報収集や新しい知識を取り入れるのが得意な人は、半導体メーカーで大きく活躍できるでしょう。

まとめ

わたしたちの身近にある電子機器に欠かせない半導体を作る半導体メーカーについて、仕事内容や活かせるスキルを紹介しました。

半導体メーカーでは半導体エンジニアや半導体プロセスエンジニアとして、理系学部出身の社員が多く活躍しています。

この記事を参考にすれば、理系就活生の企業選びや業界研究に役立つでしょう。