理系就活生必見!造船メーカーの仕事内容と活かせるスキルを紹介

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  • 公開日:2023年10月24日
  • 最終更新日 : 2023年12月31日

日本で歴史の長い造船技術。帆船や蒸気船の時代から存在しており、最先端の技術を取り入れながら今も進化し続けています。この記事では造船メーカーに焦点を当て、その仕事内容から理系学生が活かせるスキルまでを詳細に解説します。

目次

  • 造船メーカーとは
  • 主な仕事内容
  • 求められるスキルとは
  • 活かせる学び・経験
  • まとめ:造船メーカーの魅力を知ろう

1. 造船メーカーとは

造船メーカーは、船舶やその関連製品を設計・製造・販売する企業です。その業務は多岐にわたり、大きな商船から小型のヨット、特殊な研究船や軍艦まで、さまざまな種類の船を生み出しています。また、造船業界は高度な技術力と専門知識を要求される分野であり、エンジニアリング、デザイン、材料科学、海洋学など、多くの学問分野と密接に関連しています。

 

2. 主な仕事内容

造船メーカーで働くエンジニアは船舶の設計、建造、試験、メンテナンスなど多岐にわたる業務を担当します。このサイトは理系学生向けということもあり、ものづくりに沿った仕事内容を一部ご紹介します。

 

・基本設計

基本設計では、船舶の全体像を決定します。これには船舶の大きさ、形状、重量、速力などの基本的な性能や仕様が含まれます。エンジニアは顧客の要求や安全基準を満たしつつ、予算の範囲内で効率も重視した設計を目指します。この段階で決定された設計は、後の詳細設計の基礎となります。

 

・ 構造設計

構造設計では、船体の強度や安全性を確保するための詳細な設計を行います。エンジニアは材料の選定や部品の寸法決定、強度計算などを行い、船舶が様々な状況に耐えうることを確認します。この過程で、CAE(Computer Aided Engineering)ツールを用いた解析を行うことがあります。

 

・機装設計

機装設計では、エンジンやプロペラ、その他の機械設備の配置や仕様を決定します。船舶の性能や効率を最大化するためには、これらの機械設備の最適な設計が必要です。エンジニアは機械工学の知識を活かし、機械設備が安定して動作するための設計を行います。

 

・電装設計

電装設計では、船舶の電気システムや制御システムの設計を行います。これには照明、通信機器、航行装置など、船舶の安全かつ快適な運航に必要な電気設備の配置や配線が含まれます。エンジニアは電気工学の知識を活かし、信頼性の高い電気システムの設計を行います。

 

・船装設計

船装設計では、船舶の内外装や設備の配置を決定します。これには、客室、食堂、作業スペースなど、乗組員や乗客が利用する空間のデザインが含まれます。エンジニアは快適性や機能性を考慮しながら、空間の最適な利用を目指します。

 

・生産技術

生産技術では、設計された船舶を実際に建造するための技術を担当します。これには製造プロセスの設計、工具や機械の選定、品質管理などが含まれます。エンジニアは効率的かつ安全な生産を実現するために、生産技術の知識を活かします。

 

造船では他にも様々な工程があり、機械・電気・船舶海洋などあらゆる分野のスペシャリストが集結して船を造り上げていきます。

 

3. 求められるスキルとは

造船メーカーでの業務遂行には、以下のようなスキルが求められます。入社後に仕事をする中で身につくスキルもあるため、就職活動の時点で当てはまらなくても悲観する必要はありません。

 

・技術的専門知識と応用能力

造船メーカーでは船体や内部の機械システム、電気システムを設計、製造するための幅広い技術力が求められます。各々の分野に長けたスペシャリストが集結することから、何らかの分野で突出したスキルは求められます。機械・電気・船舶海洋など多様な技術力を掛け合わせることで、品質の高い船舶の開発、製造が可能となり、造船業界における競争力を保持することができます。

 

・コミュニケーション能力と問題解決能力

プロジェクトを円滑に進行させるためには、異なる専門知識を持つチームメンバーや外部関係者と効果的にコミュニケーションをとりながら、技術的な課題や予期せぬ問題を迅速かつ創造的に解決していく能力が求められます。プロジェクトをスムーズに進行させるには1人だけでなくチームのパフォーマンスを向上させる必要があるため、コミュニケーションと問題解決の重要性は高いです。

 

4. 活かせる学び・経験

理系学生が造船メーカーで活躍するためには、大学での学びが直接役立ちます。船舶・海洋工学に限らず、機械工学、材料科学、電気工学、情報工学など、幅広い分野の知識が求められるため、学生時代に積極的に関連する授業を受け、実験やプロジェクトに参加することが重要です。また、インターンシップや実習を通じて、実際の職場での経験を積むことも大きなアドバンテージとなります。

 

5. まとめ:造船メーカーの魅力を知ろう

造船メーカーは、長い歴史を持ちながらも常に革新を続ける業界です。古くは帆船や蒸気船の時代から存在し、現代では高度なテクノロジーを駆使した巨大な船舶や潜水艦を生み出しています。

この業界の魅力は、その歴史の中で培われた深い知識と経験を基に、最先端の技術を駆使して人類の交通手段や物流を支えている点にあります。また、世界をつなぐ船を作ることで国際社会に貢献しており、その仕事は社会全体に大きな影響を与えています。自らの手で新しい歴史を作り出すことができる造船メーカーは、技術者としての誇りと使命感を持って働くことができる魅力的な職場です。

 

■参考情報
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