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- 公開日:2023年8月22日
- 最終更新日 : 2023年12月31日
ITエンジニアの不足はニュースで目にする機会が増えてきていますが、なぜなのか具体的にイメージできないとの声を聞くこともあります。そこで今回は「ITエンジニアはなぜ不足しているのか?」について調査したことをレポートとしてまとめました。
目次
- なぜITエンジニア不足が起きているの?
- ITエンジニアの求人状況
- 製造業で深刻なIT人材不足
- まとめ
1.なぜITエンジニア不足が起きているの?
なぜIT人材不足が起きているのでしょうか?
理由はいくつか考えられ、
・IT業界が急成長をしているため、人材の育成が間に合わない
・業務のデジタル化を推進する企業が増加している
・少子高齢化に伴う労働人口の減少
・IT技術自体が高度で専門性のある内容
などが挙げられます。
近年のテクノロジーの進化と経済のデジタルトランスフォーメーションの波に伴い、IT人材の需要が急増しています。
2.ITエンジニアの求人状況
では、実際に求職者に対してITエンジニアの求人がどれだけあるのか見ていきましょう。
dodaの調査(※1)によると、2023年6月時点でITエンジニアの職種における求人倍率は10.07倍であり、前年同月比で1.3倍上昇しています。全職種を合算した求人倍率が2.26倍であることからITエンジニアの需要が高いことがわかります。
求人倍率とは求職者1人あたり何件の求人があるかを示すものであり、これが高ければ高いほど求職者にとって求人の選択肢が多いことに繋がります。ニュースで「売り手市場」と言われるのも、この求人倍率が高いことを意味しています。
3.製造業でも深刻なIT人材不足
2023年5月29日の日本経済新聞(※2)によると、ホンダではソフトウェア人材を2030年に1万人に引き上げるとしています。また、トヨタ自動車も同じように2025年までに約9000人を再教育してソフト人材に転身(リスキリング)させる予定です。
このような大手製造業だけでなく、各社が既存の社員の再教育に取り組んでいます。
ものづくり白書によると、「ものづくりの工程・活動におけるデジタル技術の活用状況」の調査結果では、大企業で60.8%、中小企業で48.5%の会社がデジタル技術を活用していることがわかりました。ものづくりの工程別でデジタル技術の活用状況を調査したところ大企業では、製造(35.1%)、生産管理(31.3%)、開発・設計(27.5%)の順で導入されています。
一方、中小企業では受・発注管理(27.0%)、生産管理(24.0%)の順で導入されていました。さらに業種別で調査したところ、
・情報系通信機械器具製造業
・非鉄金属製造業
※2:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC18ANP0Y3A510C2000000/
4.まとめ
IT技術はさまざまな場で必要とされている一方、そのためのスキルを持った人材が求人よりも少ないことがわかりました。そのため企業側も採用だけではエンジニア組織の構築が難しいと判断し、未経験人材の育成や他職種から転身(リスキリング)などを通してIT技術に向き合うことも活発になってきています。
今回はITエンジニアについてご紹介しましたが、他にも機械設計や電気回路設計などさまざまな仕事でも人材不足が起きています。
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