理系学部生として就活するメリット・デメリットとは?調査結果を踏まえて考察!

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  • 公開日:2023年9月17日
  • 最終更新日 : 2023年9月19日

このメディアは、理系学部生に特化した就活サイト「リケイマッチ」が運営しています。理系学部を卒業して院進学ではなく就職の道を選ぶ学生に向き合っているからこそ、このテーマについても実際のデータや自社独自の調査などを交えながら取りまとめていきます。なお今回の記事は技術職・研究職などの理系就職を前提としていますので、文系就職については取り上げないことだけ予めご了承ください。

目次

  • 理系学部生の就職状況
  • 理系学部卒で就職するメリットとは?
  • 幅広いキャリアの展開
  • 理系学部生のデメリット
  • まとめ

1. 理系学部生の就職状況

「理系は大学院に進学して就職をすることが主流」との声を耳にすることがあります。では数値で見るとどうでしょうか。学校基本調査によると、理系学部卒の就職率は工学系58.5%、理学系49.6%となっています。理系学部卒として就職の道を選ぶ学生は多いことがわかります。

 

そして企業も理系学生であれば院生・学部生問わず採用したいとの声が多くあります。リクルートワークス研究所の調査結果をもとに数値でチェックすると、理系は求人倍率が高く、就職希望の学生数よりも求人数の方が大きく上回っています。「24年卒 大卒求人倍率」は1.71倍であり、特に理系を歓迎している製造業だけを見ると2.19倍と全体平均を上回る結果です。参考情報として、21年卒の同指標はコロナ影響を特に受けた期間でもあり、全体平均が1.53倍、製造業は1.6倍であったことから求人倍率は回復・拡大の傾向となっています。

2. 理系学部卒で就職するメリットとは?

①早期に実務経験を積むことができる

学部卒として就職をすると早期に社会に出ることでき、実務経験を積む時間が増えます。実務での経験は理論だけでなく、実際の問題解決の能力やコミュニケーション能力を向上させることにも繋がります。もしも将来的に転職を考えることになった場合、企業は中途採用においては実務経験を重宝する傾向もあることから、いち早く実務に取り組んでいることは大きな武器にもなります。

 

また、リケイマッチでは理系学部生を対象とした「就職活動に関する意識調査を実施しており、学部就職を選ぶ理由の最多は「早く社会に出たい」となっており、①のメリットに直結する結果となりました。

 

②技術職におけるニーズが強い

リケイマッチではメーカー・IT企業を中心に174社へヒアリングを行い、「理系学部生を採用したいかどうか」について率直に質問してみました。なお、ヒアリング先はリケイマッチをメイン利用している準大手・中小規模の企業が中心となっており、トヨタ自動車やパナソニックのような超大手企業は含まれないことだけ予めご了承ください。

 

結論として、「学部生・院生を問わず採用したい」が127社、「学部生を採用したい」が27社、「院生を採用したい」が20社といった結果になりました。各々の詳細についても見ていきましょう。

 

-「学部生・院生を問わず採用したい」の理由としては、「自社独自の技術を教える必要があり、院・学部問わず同じ教育が必要になるため」「理系は年々採用が難しくなっているため」等の声がありました。

-「学部生を採用したい」の理由としては、「技術職の募集だと、学部生は研究志向よりも技術志向が強い学生が多いことが魅力であるため」「基礎は十分身についており、応用についてはまっさらな状態で取り組めるため」等の声がありました。

-「院生を採用したい」の理由としては、「専門性の高さが魅力であるため」「研究職の募集だと、研究活動に励む院生を採用したいため」等の声がありました。

3. 理系学部卒で就職するデメリットとは

①学校推薦を取るのが難しい

学科・研究室などの単位で推薦枠は決まっており、研究内容を重視されることから、研究に長く取り組んで専門性を磨いている大学院生の方が優先される傾向があります。また大学教授としても推薦希望の学生が多く集まった場合、研究活動を通して相互理解の深まっている大学院生を優先して推薦したくなるとの声もあります。

 

一方で推薦枠の募集内容次第では学部生を歓迎していることもありますので、関心のある企業があるのかまずはチェックしてみましょう。就職したいと強く思える企業に推薦枠があり応募できる場合、自由応募よりも推薦応募の方が選考通過率は高いことから、推薦枠をチェックしておくことも推奨します。

 

その上で自由応募をされている企業にも目を向けましょう。理系を歓迎する企業は全国に多々あり、ほとんどの企業が自由応募も歓迎しています。中には所属する大学や研究室との繋がりがないだけで推薦枠がないなんてことも珍しくありません。理系を求める企業は恐らく皆さんの想像を超えるくらい多々ありますので、キャリアの選択肢を狭めないためにも広い視点で探すことを推奨します。

 

②研究職の就職難易度が高い

2.の項目で少し触れましたが、研究職の募集においては専門性の高さや研究活動への熱意・行動から「大学院生を採用したい」との声が多くあります。174社にヒアリングしたうち、研究職を募集している企業は53社あり、「研究職でも理系学部生は採用対象になるかどうか」の質問をしたところ、「対象になる 7社」「学部時代の専攻・研究次第 15社」「大学院生を採用したい 31社」との回答になりました。

 

「研究職の道をどうしても目指したい」「研究で明確に取り組みたいテーマがある」「就職したい企業が大学院生を強く求めている」等であれば、学部就職でチャレンジするだけでなく大学院への進学を検討することも推奨します。

4. まとめ

理系学部生としての就職はメリットとデメリットがどちらもあります。「学部卒業後はすぐに働きたい」「学部就職もしくは大学院進学で悩んでいる」「大学院で研究活動に熱中したい」など、理系学生であれば多くの方々が悩む問題。描きたいキャリア、やりたい仕事、働きたい企業の特徴、研究に対する情熱などを総合的に考慮した上で決断していきましょう。

 

そして理系学部生として就職を希望する方々は、ぜひリケイマッチも利用してみてください!理系学部生のための就活サイトであり、利用企業側も「理系学部生を採用したい」「理系学生であれば学部・院問わず採用したい」の考えで採用に取り組んでいることが大きなポイントです。

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