4名の採用担当者にヒアリング!一次面接で評価される理系就活生の特徴

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理系新卒の1次面接を担当している人事は、どんな瞬間に「この学生は好印象」「ぜひ2次面接へ進めたい」と感じているのでしょうか。今回は、メーカーやWeb企業、SIerの人事4名にヒアリングを行い、その生の声をまとめました。実際のコメントをもとに、面接で意識したいポイントを整理しています。

なお、今回は技術系の理系新卒採用を前提として、ヒアリングを行っています。営業職などの総合職では、異なる評価となる可能性もあることだけご認識ください。

機械メーカー/募集:技術職/約200名規模

■採用担当者よりコメント

「面接の場では、学生さんが自分の言葉で堂々と話しているかどうかが第一印象を大きく左右します。準備されたフレーズを暗記したように話すのではなく、自分の考えを噛みしめながら自然体で伝えてくれると、『信頼できそうだな』という感覚が生まれます。質問に対して一方的に答えるのではなく、会話のキャッチボールがスムーズに続いていると、こちらも安心感を覚えますね。

さらに、学業以外の活動を自信を持って話せる理系学生は評価が高い傾向です。アルバイトでも部活でも構いませんが、その経験を自分なりに振り返り、『こう取り組んだ』『こういうことを学んだ』と堂々と話せることが大事です。必ずしも大きな成果である必要はなく、取り組む姿勢や過程を誇れることが魅力につながります。そういう学生は、迷わず次に進めたいと思います。」

 

✅重要ポイント

・自分の言葉で堂々と話せる
・会話のキャッチボールが成立している
・学業以外の活動を自信を持って語れる

 

自動車部品メーカー/募集:技術職・研究開発職/約10000名規模

■採用担当者よりコメント

「まず大切なのは、自分の努力してきたことを論理的に語れるかどうかです。当社では技術者であっても完成車メーカーと仕様について直接協議や提案をする機会が多く、技術だけでなく伝える力も求めています。例えば、単に『頑張りました』ではなく、背景や工夫、困難をどう乗り越えたかを筋道立てて説明できる学生は印象に残ります。

元気さや勢いがある学生も魅力的ですが、内容が浅いと懸念が残ります。逆に、落ち着いた研究者タイプの学生であっても、論理的な説明力があれば十分評価できます。さらに志望動機で『車に関する深いエピソード』が出てくると話が盛り上がりやすいですね。単に乗る・見るだけではなく、構造を調べてきた経験等があると、心から自動車に関心があると伝わります。」

 

✅重要ポイント

・努力してきたことを論理的に説明できる
・元気さや落ち着きに関わらず、内容がしっかりしている
・志望動機に仕事と関連する原体験があると強い

 

Web企業/募集:Webエンジニア職/約200名規模

■採用担当者よりコメント

「プログラミングの経験をただ並べるのではなく、主体的に取り組んできた姿勢を話せる学生に魅力を感じます。授業や課題で触れただけでなく、自分なりに調べたり学んだり、実際に小さなものでも作ってみたりといった行動に移しているかどうかは大きな違いです。

また、なぜその開発言語を選んだのか、どんな工夫をしたのかを質問したときに、詰まることなく説明できると『しっかり学んできたんだな』と伝わります。さらに、会話の中で質問の趣旨を正しく汲み取り、的確な回答を続けられる学生は、『実際に仕事を任せても安心だ』と感じます。エンジニアは開発だけでなく部門を超えた連携も頻繁にあるので、単に知識があるだけではなく、意図を理解して答える力も備わっていると1次面接は文句無しに合格ですね。」

 

✅重要ポイント

・主体的に学び、実際に行動に移している
・自学習における行動や思考を具体的に説明できる
・趣旨を汲み取り、的確な受け答えができる

 

SIer/募集:SE職・ITコンサルタント職/約1000名規模

■採用担当者よりコメント

「人柄は面接の第一印象でよく伝わります。自己紹介のときから自然な笑顔で、自分の言葉で話せている学生は安心して会話を進められます。形式的に暗記した内容ではなく、自分の経験を自然体で語れているときに魅力を感じます。

また、何かに熱中した経験を第三者にわかりやすく説明できる力も評価しています。たとえば研究でも部活でもアルバイトでも構いませんが、『何に取り組んで、どんな工夫をして、その結果何を得たのか』を整理して語れると説得力が生まれます。知識やスキル以前に、社会人として必要な素直さや伝える力が備わっていることが伝わり、この人なら現場でも信頼できると感じれば1次面接は合格としています。」

 

✅重要ポイント

・自然体で笑顔を交えながら自己紹介できる
・自分の言葉で経験を語れる
・熱中したことを第三者にわかりやすく説明できる

 

4名に共通して見られるポイント

4名の人事・採用担当者のコメントから共通点を整理すると、以下のようになります。

 

・自分の言葉で語れること — 暗記ではなく、自分の経験を自然体で話せる
・会話のキャッチボールが成立していること — 意図を理解して答えられる
・学業や研究以外の取り組みを自信を持って話せること — 人柄や姿勢が伝わる
・努力や困難をどう乗り越えたかを語れること — 課題解決力やストレス耐性を示す

 

意識すること

形式的な回答を準備するだけでなく、自分の経験を振り返り「なぜそうしたのか」を整理しておきましょう。面接官は正解を求めているのではなく、学生の姿勢や考え方を知りたいと思っています。

 

まとめ

今回のヒアリングから見えてきたのは、「この学生は合格だ」と感じる瞬間は一つではないということです。堂々と元気に話せる学生も評価されれば、落ち着いて論理的に語れる学生も評価されます。つまり、面接で正解とされる人物像は企業によって異なり、一つに決められるものではありません。

ただし共通して重視されていたのは、自分の言葉で堂々と語れること、会話のキャッチボールが成立すること、経験を通じて学んだことを前向きに伝えられることです。1次面接が初めて決まった場合、企業研究だけでなく自己分析も振り返った上で挑みましょう!

 

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