- 長期インターン
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- 27卒
2025年9月18日(更新:2025年9月18日)
就活で必ず聞かれる「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」は、自己PRや志望動機と並ぶ重要なテーマです。中でも長期インターンシップの経験は、企業での実務に関わった強力なアピール材料になります。
とはいえ、「どう言葉にすればいいのか分からない」「ただ業務をこなしただけに見えてしまう」と悩む声も少なくありません。そんな悩みを持つ学生に向けて、長期インターンを“自分らしいガクチカ”にするためのポイントをご紹介します。
目次
経験の概要と参加の背景をまとめよう(目的 × スタート地点)
まずは「どんなインターンに、なぜ参加したのか?」を簡潔に整理しましょう。
◎ ポイント:
・インターンの内容・業界・役割
・参加した理由(興味・課題意識)
・最初に意識していた目標・期待
例文:
私はIT系企業の開発チームで、12か月の長期インターンに参加しました。大学で学んだプログラミングが実務でどれほど通用するかを試してみたいと考えたのが参加のきっかけです。現場では受け身にならず、自分から課題を見つけて動くことを目標に取り組みました。
どんな課題にどう向き合ったかを伝えよう(工夫 × 行動)
ガクチカの中心になるパートです。自分が直面した困難や課題に、どんな工夫や考えを持って向き合ったかを描きましょう。
◎ ポイント:
・困ったこと、難しかったことは何か?
・それに対してどう考え、どう行動したか?
・主体的な姿勢・改善提案・試行錯誤の様子など
例文:
当初はテスト作業が主な業務でしたが、業務フローに非効率な点があることに気づきました。そこで、ヒアリングを重ねながらマニュアルやチェックリストを自分で作成し、リーダーに提案しました。自分の改善案が業務の効率化につながるよう工夫しました。
経験から得た学びを振り返ろう(成果 × 成長)
最後に、「この経験を通じてどう成長したか」「今後どう活かしたいか」を明確にしましょう。数字で成果が出ればベストですが、“学び”が伝わるだけでも十分効果的です。
また、長期インターンは経験者が増えてきており、経験そのものが希少という訳ではありません。大切なのは、自分がどれだけ主体的に動いたか(行動量)と、その行動が成果や成長にどう結びついたか(質的な価値)です。これは学業、アルバイト、部活・サークルなど他のガクチカでも同じことが言えます。
◎ ポイント:
・どんな成果があったか(定量、定性)
・自分がどう変化・成長したか
・将来にどう活かしたいか
・実務で社会人レベルの経験を積んだ場合は、成果を言語化することが不可欠
・成果が可視化できるなら、ポートフォリオなどを活用するのも有効
例文:
作成したチェックリストはチーム全体に共有され、引き継ぎ時の工数が約15%削減されました。この経験から、現場での気づきを行動に移すことの大切さを学びました。今後も技術力だけでなく、周囲への貢献を意識して取り組みます。
事例紹介(IT/AI・機械学習/営業/マーケティング)
実際にガクチカとして整理する際の参考になるよう、4つの分野での事例を紹介します。
昨今は理系大学生であっても技術以外の長期インターンを経験する方々も増えてきたことから、ビジネス職も一部紹介します。
① ITエンジニアの事例
大学で学んだPythonによるプログラミング経験を活かし、Webアプリの開発に参加しました。主にPythonを用いたバックエンド開発を担当し、最初は小さな改修タスクから始めましたが、徐々に要件定義や設計も経験。1人で自走できるようになった後は、コードレビューや課題管理ツールを活用して進捗を見える化にも挑戦し、チーム全体の作業効率改善にも貢献しました。実務を通じて「一人で完結させる」視点から「チームで成果を出す」視点を持てるようになりました。
② AI・機械学習の事例
AIスタートアップの長期インターンで、画像認識モデルの精度改善を担当しました。既存モデルの課題を調査し、データ前処理を見直した結果、精度を5%向上させることに成功しました。その取り組みを社内の勉強会で発表したところ評価され、私が考案した「特徴量抽出の工夫」が実際の開発に採用されました。この経験を通じて、未知の領域でも自ら調べて挑戦する姿勢の重要性を実感しました。
③ 営業の事例
ITサービス企業で企業に対する電話アポイントに取り組みました。当初はアポ率が1%を下回り苦戦したことから、20社の導入事例を分析し、営業社員へのヒアリングを重ねて課題別の提案トークスクリプトを作成。さらに営業部長と週3回のロープレの時間を頂戴した結果、アポ率は4%まで向上しました。この経験から、数をこなすだけでなく「質を高める工夫」と「周囲と協力しチームに貢献する姿勢」が成果に直結することを学びました。
④ マーケティングの事例
自社サービスのX(旧Twitter)運用を担当しました。当初は投稿を続けても反応率が1%未満と低く、フォロワー数も伸び悩み苦戦しました。そこで競合アカウント20社の投稿を分析し、成功パターンを抽出。その結果を踏まえて自分で新しい投稿企画やハッシュタグ設計を行い、週ごとに改善を重ねました。その結果、エンゲージメント率は3倍に向上し、フォロワー数も1.5倍に拡大。この経験から、数をこなすだけでなく「データをもとに質を高める工夫」と「自ら課題を見つけ改善する姿勢」が成果に直結することを学びました。
まとめ
ガクチカで大事なのは、「何をしたか」だけではなく「どう考え、どう成長したか」。長期インターンは経験者が増えているため、単に「参加したこと」よりも、その中で自分がどれだけ主体的に動いたか(行動量)と、その行動が成果や成長にどう結びついたか(質的な価値)が評価の分かれ目です。
実務で得た経験を、ただ紹介するのではなく“自分の成長ストーリー”として語ることが、選考突破へのカギになります。成果が明確ならポートフォリオ化し、面接官に伝わりやすくする工夫も有効です。「なぜ参加したか」「どんなことに向き合ったか」「何を得たか」という3つの視点を意識して、ぜひ自分のストーリーを言葉にしてみてください。
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