研究内容が就活に活かせないと思ったら読むべき:面接で評価されるアピールの工夫

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理系学部生が感じやすい研究のモヤモヤ。「研究、正直そんなに進んでないし、成果もない…」「企業の業務と関係ない分野だけど、どうアピールすればいいんだろう?」「そもそも、面接で研究内容って話すべきなの?」

このように感じている理系学部生、実はかなり多いです。特に就活初期のタイミングでは、「研究内容=就活での武器にならないのでは?」と悩むこともありますよね。

でも、安心してください。就活で見られているのは、“専門性”だけではありません。企業が本当に知りたいのは、あなたがその研究を通して「どう考え、どう行動してきたか」という部分なのです。

企業が“研究内容”で見ているのは「中身」よりも「姿勢と思考」

「理系職=専門スキルや知識が求められる…」という印象があるかもしれません。たしかに、それが活かせる業界や職種もあります。

でも実際には、学部生に対して高度な専門性を求める企業は決して多い訳ではありません。では、何を見ているのかというと、主に以下のような観点です。

 

・論理的な思考力:研究の目的や背景を理解し、筋道立てて課題に取り組んでいるか
・問題解決力:トラブルや壁にぶつかった時、自分で考え行動したか
・自主性、継続力:自分の意思でテーマを選定し、諦めず試行錯誤を続けられているか
・コミュニケーション力:教授・先輩・同期との連携や、成果をわかりやすく伝える力があったか

 

研究真っ只中な理系学部生の場合、研究の「テーマ」や「成果」よりも、過程の中にある“考え方”“取り組み姿勢”が重視されているということです。

 

テーマに自信がなくても「伝え方」でカバーできる!

研究内容そのものに自信がない場合、以下のようなフレームを使って「プロセス重視」で伝えると効果的です。

 

① 研究テーマ(簡潔に)「○○に関する基礎実験を行い、××の仕組みを明らかにすることを目的としています」

② 背景・目的 「○○の社会課題に関心を持ち、今後の××への応用を実現するために取り組んでいます」

③ 取り組み方 「精度を高めるために○○という手法を選び、××という工夫も行いました」

④ 苦労したことと対処 「予想外のデータが出た際には○○通りの条件全てを各々検証し、計30時間を費やして原因を突き止めました」

⑤ 学んだこと・今後への応用 「試行錯誤を通じて課題の切り分け、データの解釈力、そして諦めない粘り強さが身につきました」

 

▶ ポイント:「何をやったか」より「自分がどう考えて行動したか」に焦点を当てると、評価されやすくなります。

 

内容が業務と関係なくてもOKな理由

たとえば、あなたが「金属の結晶構造の観察」や「化学反応の分析」など取り組んでいる一方、応募企業が「自動車エンジンの設計開発」「SIerのシステムエンジニア」など直接的に企業業務と関係なさそうなテーマに取り組んでいたとします。

 

・丁寧なデータ処理をする力

・根拠をもとに仮説を立てる力

・計画を立て、実験環境を構築する力

・トラブルに対して、粘り強く乗り越える力

・結果を他人に説明するアウトプット能力

・他のメンバーをリードする力

・他のメンバーと協働し、フォローする力

 

など、このように研究活動を通して「あらゆる仕事に通用する基礎力・応用力」は培われているはずです。つまり、研究内容がどんなものであっても、それを通して得た力は多岐に渡る業界や職種で活かすことができます。

 

研究前でも大丈夫!アピールできる経験は意外とある

中には「まだ研究室に配属されていないから、そもそも研究の話ができない…」という理系学部生の方もいると思います。もちろん、それでも問題ありません。

企業が知りたいのは、「高度な研究成果」よりも「あなたがどんな人か」「どんな行動ができるか」という部分です。そのため、研究に関する話ができなくても、これまでの学びや経験から十分にアピールできます。

 

【研究以外のアピールできる内容例】

・実験系の授業で取り組んだレポートや分析の工夫

・履修してきた専門科目を通して学んだこと

・アルバイトやサークルで工夫した経験

・趣味で取り組んでいるプログラミング・制作活動

・講義内のグループワークやプレゼンでの工夫

 

これらも、立派な“自分らしさ”を伝える材料になります。大切なのは、「どんな経験をしてきたか」ではなく、「その経験の中で、どう考え、どう行動してきたか」。研究が始まっていなくても、就活に向けてアピールできる要素はきっとすでに持っているはずです。

 

参考記事:ガクチカが見つからない理系学部生へ:学業などの候補例やアンケート結果から探る解決策

 

まとめ

就活において、研究そのものが直接的なアピールにつながらなくても、心配は不要です。
取り組みの中で積み上げてきたプロセスや工夫、考え方こそが、企業にとっては価値ある“あなたらしさ”です。

 

自信がなくても大丈夫。これまでに経験してきたことの中に、きっと伝えられる強みがあるはず。
自分なりの言葉で、それを少しずつ形にしていきましょう。

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