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2025年7月27日(更新:2025年7月27日)
「エンジニアって、パソコンに向かって黙々と作業するイメージがある」
そんな印象を持っている理系学生も多いのではないでしょうか。もちろん、技術をコツコツと積み上げる力はエンジニアにとって欠かせないスキルです。
でも、実際の現場に出てみると、「エンジニア同士だけでなく他部門やお客様と話す機会も多い」「うまく伝えられなくて、仕事が思うように進まない」という声が少なくありません。技術職であっても、コミュニケーション能力は不可欠なスキルになっているのです。
実は会話が多い、エンジニアの仕事
ものづくり系やIT系を問わず、エンジニアの1日では思った以上に“人とのやり取り”にあふれています。
■仕事におけるコミュニケーション例
・朝会で今日やることをチームに共有
・社内連絡ツールで進捗報告や技術的な相談
・社内外のミーティングで仕様の確認・調整
・設計、品質保証、生産技術など部署間の連携
・レビューやペアプログラミングで意見交換
・後輩育成やプロジェクトマネジメント など
これらすべてに「伝える」「聞く」「協働・連携」といったコミュニケーションが関わってきます。どんなに技術があっても、伝え方にズレがあれば認識違いが起きてしまい、やり直しや納期遅れにつながることも。だからこそ、チームで動くエンジニアにとって“コミュニケーション”はとても大切です。
エンジニアに必要なコミュニケーション能力とは?
では、具体的にどんな“伝える力”が求められるのでしょうか。エンジニアにとって重要なコミュニケーション能力は、次の3つです。
①「伝える力」
上司・他部署・取引先などの関係者と会話する際、わかりやすく伝える必要があります。専門知識がある相手ばかりとは限らず、エンジニア同士で話すときと同じような伝え方では齟齬が生まれる懸念も。相手に合わせて伝える力が、仕事においては信頼を生みます。
②「聞く力」
相手の意図を正しく把握し、「つまりこういうことですか?」と確認できるかどうかで、認識のズレを防げます。ここでズレが起きると仕事の失敗に繋がる可能性が生まれるので、不透明な時には質問をすることも大事。聞く力は一方的に話を伺うという訳ではありません。
③「協働力」
メーカーだと、研究者・設計者・生産技術・品質保証など、各部署が連携しながらものづくりを進めています。ITも同様で、エンジニアがPMや営業・カスマターサクセス等と連携することもあります。さまざまな調整や交渉が必要な場面も多く、連携に伴うコミュニケーションも重要です。
面接におけるコミュニケーション能力の重要性
面接で評価されるのは、学業成績や専門知識だけではありません。伝える力、聞く力、協働力も評価対象として含まれます。
①「伝える力」
特に技術職(エンジニア)の面接では、「課題に対してどのように思考し、工夫しながら取り組んだのか」といったプロセスをわかりやすく伝えられるかどうかがカギになります。専門用語を使う場合、相手の理解度に応じて説明できると好印象です。
②「聞く力」
「聞く姿勢」「質問の意図を理解した上で返答できているか」等も面接では重要なポイント。よくある失敗として、面接対策で準備した回答にこだわるあまり、質問の細かな意図を汲み取れない返答をしてしまうことは避けたいです。
③「協働力」
面接では「他者とどう連携して成果を出したか」といったエピソードも評価対象になります。たとえば、グループでの研究や実験実習・チーム開発・アルバイトや部活動での連携など、他者と協力しながら取り組んだ経験や、その中で大切にしていた価値観を具体的に伝えると、協働力をアピールしやすくなります。
※マメ知識:会話が苦手だけど改善したい場合
苦手意識がある場合、「相手の立場に立って言葉を選ぶ」「PREP法やSDS法などのフレームワークを試してみる」など、できることから取り組んでみましょう。
そして会話は相手がいてこそ成立することから、1人で抱え込むものではありません。「会話頻度の多いアルバイトや長期インターンへ挑戦」「チーム作業が必要なプロジェクトへ参加」「キャリアセンターなどフィードバックを受け取れる相手と面接練習」など、場数を踏むために積極的に行動することも大事です。
まとめ
エンジニアにとって技術はもちろん大切です。でも、その力を活かすために必要なのが「伝える力」「聞く力」「協働力」といったコミュニケーション能力。
認識のズレを防ぎ、他部署と連携し、トラブルを未然に防ぐ。そして、自分自身の成長も加速させてくれる。コミュニケーションは技術を支える土台であり、理系学生の強みにもなります。今のうちから、少しずつ意識してみましょう。