夏休み明けの27卒理系就活:秋冬インターン・カジュアル面談・OBOG訪問で不安を和らげる準備術

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夏休みが終わり、授業や研究が再開する10月。26卒は内定式を迎え、27卒は秋冬インターンや早期選考が活発になる時期。XなどのSNSでは「内々定をもらった」という声も見かけるようになり、焦りを感じている人も少なくないでしょう。

この記事では、27卒理系学生がこの秋以降に抱えがちな不安や焦りを整理しながら、秋冬インターンやOBOG訪問、カジュアル面談をどう活用すべきかを解説します。「出遅れた気がする…」と感じたら、まず状況を正しく把握し、いま取れる一歩を具体化することが大切です。

夏休み明け、学生が感じやすい「焦り」とは

・友人との就活トークで話に付いていけない。
・早期選考の案内が届いた友人がいる。
・すでに内々定を獲得した人も見かける。
・夏インターンに参加せず、気づけば秋冬インターンが話題。
・理系は研究や実験も活発になり、文系よりも就活に割ける時間が減った。

 

など、こうした環境の変化が重なることで、「自分だけ出遅れているのでは?」という気持ちを抱きやすいのが10月です。情報が可視化されやすいSNSでは、目立つ成功事例がタイムラインを占めがちで、“全国でごく少数の速い人”が際立つことも、焦りを強める要因になります。

 

ただし、多くの学生はまだ情報収集・応募準備・秋冬インターンの選考段階にいます。この時期は〈自己分析の棚卸し/ESのたたき台作成/面談やインターン等の場数を踏む〉といった基礎固めで差がつく期間。いま感じている焦りは「やるべきことを見える化」し、「小さく始める」ことで十分にコントロールできます。

 

早期選考は始まっているの?

早期選考は、すでに一部企業で動き出しています。主にサマーインターン参加者が中心ですが、夏に参加していない場合でも、逆求人サイトでのスカウトから特別フローに乗る例があります。

 

今後だと、秋冬インターンも夏に続いて「選考直結型」の募集が増加傾向です。就業体験だけに留まらず、面談・選考パス付与・早期リクルーター接点など、インターン=早期選考の入り口となるケースが目立っています。そして冬を越えると、3月の就活解禁とともに説明会・面接が一気に活発化。今はまさに「本番直前の仕込み期」です。

 

■本番に備えて準備できること

・この1~2か月でESの原型・面接の型・企業リストを作る。
・研究スケジュールと両立可能な活動日を先にブロックする。
・自己分析をもう一度見直し、学業、研究内容、ガクチカを整理しておく。
・志望業界ごとに必要な知識やスキルを調べ、最低限のインプットを進めておく。
・模擬面接やキャリアセンターの相談を活用し、客観的なフィードバックをもらう。
・逆求人サイトやOB・OGネットワークなど、接点の窓口を複数確保しておく。

 

こうした準備が出来ていれば、就活解禁後に慌ただしくなったとしてもブレずに動けるようになります。

 

インターン・カジュアル面談・OBOG訪問の活用

焦りをやわらげるための具体的な行動が、インターン/カジュアル面談/OBOG訪問です。いずれも企業で活躍する方々と対話ができ、机上だけでは得られない情報に触れることができます。

 

■秋冬インターンでできること

・自分の専攻・研究テーマが業務にどう接続するかを具体的に知る。
・ES/面接/GDなどを本番前に試せる(フィードバックで改善点が明確に)。
・「合う/合わない」の感触を早めに得て、受ける企業の優先順位を調整できる。

 

■カジュアル面談でできること

・選考圧を感じずに、事業・配属・働き方のリアルを深掘りできる。
・自身のバックグラウンドを伝え、どの部署なら活躍余地があるかを擦り合わせられる。
・面談後のやり取りから、次の打ち手(座談会・選考案内・社員紹介)につながることがある。

 

■OBOG訪問の活用

・選考とは無関係に、企業文化や配属後の成長イメージを具体的に聞ける。
・同じ大学・研究室の先輩の体験談は、情報の精度が高い。
・本選考が始まると日程調整が難しくなるため、今の時期がチャンス。

 

※マメ知識:カジュアル面談はどういう時に設定される?

カジュアル面談は、逆求人サイトで企業から“スカウトを受け取った後の最初の接点”として設定されることが多いです。企業もまずは自社の魅力を知ってもらいたいスタンスなので、双方がフラットに情報交換を行う場となります。そのため、志望度が固まっていない段階でも気軽に参加できるのが魅力です。

 

スカウト後のカジュアル面談も活発!理系学部生におすすめの逆求人サイト「リケイマッチ」

 

焦りをコントロールする3つの視点

① 比較は参考にとどめる

現時点で内々定を得ている学生はごく一部で、その多くは外資系やベンチャーなど選考スピードの早い企業です。実際には、理系に人気のメーカー・インフラ・ITではインターンが中心で、早期選考が動き始めた程度の企業が多く、就活解禁後にチャンスが増えるケースも少なくありません。周囲に振り回されるよりも、自分の解像度を上げる行動(情報収集・面談・ES改善)に時間を投資しましょう。

 

② “できることリスト”を作る

焦りを小さくするには、行動を細かく分解するのが近道です。

・今週:秋冬インターン2社に応募/逆求人プロフィールに300字追記
・来週:スカウトを受け取った企業から2社にカジュアル面談/ESテンプレを3パターン用意
・再来週:模擬面接1回/研究との両立スケジュールを再調整

このように「終わった」チェックが増えるほど、自己効力感が戻り、焦りは自然に下がります。

 

③ 研究・授業との両立を意識する

理系は学業負担が重い分、企業も事情を理解しています。

・実験がある日は面談を入れない曜日を決める。
・アーカイブ視聴が可能なら活用し、要点だけメモ化。
・面談依頼時は「研究都合で夕方以降/○曜のみ可」と先に伝える。

無理に詰め込むより、持続可能なペース設計が結果的に両立へ繋がります。

 

まとめ

夏休み明けから秋冬にかけては就活のスピード感が増し、焦りを感じやすい時期です。とはいえ、今から始める場合でも出来ることは沢山あります。秋冬インターンやカジュアル面談、OBOG訪問は情報収集や経験を積む場として有効で、本選考に向けた安心材料になります。

早期選考は一部で進んでいますが、理系就活生なら今からでも十分に準備は可能です。自分のペースでできることを一つずつ積み重ねることが、春以降の余裕や選択肢の広がりにつながっていきます。

 

■参考:面接前に見ておきたい動画