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2026年1月17日(更新:2026年1月17日)
理系と一言で言っても、学科ごとに学ぶ内容や身につく力は大きく異なります。この記事では、機械・電気電子・情報・化学など、理系の主要分野ごとに「大学でどんな学習をするのか」「それがどんな仕事につながるのか」を具体的に解説します。
この記事の投稿日は、大学入学共通テストと重なります。今回は理系大学生だけでなく、進路選択や学部選びを考える高校生・受験生にも向けた内容となっていますので、将来のキャリアをイメージしたい人もぜひ参考にしてください。
機械系|「モノが動く仕組み」を理論と実践で学ぶ
機械系では、機械がなぜ動くのか、どこに力がかかり、どのように壊れるのかを理論的に学びます。
大学では材料力学・熱力学・流体力学・機械力学といった基礎科目を軸に、CADによる図面作成、工作機械や測定機器による実験実習を通じて理解を深めます。後半になると、ロボット、エンジン、精密機械などを題材に、実際の製品設計を想定した演習や卒業研究に取り組みます。学んだ理論を「形あるもの」に落とし込む力が特徴です。
主な進路:
自動車・ロボット・産業機械メーカーなどの製造業が中心です。製品だけでなく製品を作る機械に携わるチャンスも豊富。
仕事内容は、機械設計、研究開発、生産技術、品質保証・品質管理、フィールドエンジニアなどが挙げられます。
電気・電子系|「見えない部分」で製品を支える
電気・電子系は、機械やシステムが正しく動くための電気・回路・制御を扱います。
電磁気学、回路理論、電子回路、制御工学、通信工学などを学び、電気信号がどのように処理されるかを理解します。実験では、回路を組んで測定したり、マイコンを使って制御プログラムを動かしたりします。近年は半導体、パワーエレクトロニクス、再生可能エネルギー分野の学習も重要です。
主な進路:
機械と同様の製造業に加え、電力インフラ関連の企業へ就職する人も多いです。
仕事内容は、回路設計、基板設計、半導体設計、制御設計、研究開発、生産技術、電気設備保全などが挙げられます。
情報系|「仕組みを作る」ための考え方を学ぶ
情報系では、プログラミングを手段として、情報を処理する仕組みそのものを学びます。
コードを書くだけではありません。アルゴリズム、データベース、ネットワーク、OSなど、理論についても深く学びます。昨今ではAI・機械学習・データサイエンスもトレンド。演習や開発課題ではチームでシステムを作ることも多く、実践的な学びが多いです。
主な進路:
Web・SIer・通信などのIT企業が人気ですが、IT技術はあらゆる業界で欠かせないことから多岐に渡ります。
仕事内容は、ITエンジニア、データサイエンティスト、社内SEなど。特に社内SEは全ての業界で必要とされ、業務アプリ開発・インフラ構築・DX推進などが期待されます。
化学系|「物質の性質」を理解し、応用する
化学系は、物質がどのような構造を持ち、どんな反応を起こすのかを分子レベルで学びます。
有機化学、無機化学、物理化学、分析化学などを基礎に、実験を通じてデータの取り方や安全管理も身につけます。研究では、新素材の開発、既存材料の性能改善、製造プロセスの最適化などに取り組みます。
主な進路:
食品、化粧品、医薬品、素材、エネルギー分野など。そして機電系と同様の製造業で、素材の開発へ取り組む機会も豊富。
仕事内容は研究開発、品質保証、試験・分析、教育などが挙げられます。
生物系|「生命の仕組み」を科学的に解き明かす
生物系は、生物や人体の仕組みを分子・細胞レベルで理解する分野です。
分子生物学、生化学、遺伝学、微生物学などを中心に学び、実験を通じてデータの取得や解析、再現性の考え方を身につけます。生命現象を扱うため、結果がすぐに出ないことも多く、仮説検証を粘り強く続ける姿勢が求められます。
主な進路:
製薬、食品、化粧品、バイオ、化学メーカーなど、生物ならではの専門性を活かす進路が中心。
仕事内容は研究開発、品質管理、試験・評価、臨床開発、教育などが挙げられます。
建築・土木系|「社会の基盤」を設計し、支える
建築・土木系は、建物や道路、橋、インフラ設備などを対象に、安全で長く使える構造を設計する分野です。
構造力学、材料、測量、施工計画などを学び、図面作成や設計演習を通じて形に落とし込む力を養います。建築は空間や建物単体、土木は都市やインフラ全体を扱う傾向があり、どちらも社会への影響が大きい分野です。
主な進路:
ゼネコン、設計事務所、ハウスメーカー、プラント、メーカー、自治体など、住宅やビルに限らずダムやトンネルなど多岐に渡ります。
仕事内容は設計、施工管理、建設コンサルタントなどが挙げられます。
数学系|「論理的に考える力」を徹底的に鍛える
数学系は、数式や理論を用いて物事の構造を捉え、一般化する力を養う分野です。
解析学、線形代数、確率統計などを学び、証明や数理モデルを通じて論理的思考力を鍛えます。近年はデータ解析やAI分野との親和性も高く、プログラミングや数値計算を扱う場面も増えています。
主な進路:
IT企業、金融機関、研究機関、教育機関など。プログラミングやデータ分析など学ぶことから、情報系に近い進路へ進む方も多いです。
仕事内容はITエンジニア、データサイエンティスト、研究職、教育などが挙げられます。
物理系|「自然法則」を理論と実験で理解する
物理系は、自然界の法則や物質の振る舞いを理論と実験の両面から学ぶ分野です。
力学、電磁気学、量子力学、熱力学などを基礎に、実験や解析を通じて現象を数式で表現する力を身につけます。抽象度は高いものの、材料、半導体、通信、エネルギーなど多くの産業分野と結びついています。
主な進路:
IT企業、半導体・自動車等の様々なメーカー、教育機関など。幅広い学問に触れることから、進路も多岐に渡ります。
仕事内容はITエンジニア、機電系エンジニア、データ分析、自動運転技術、研究職、教育など。
まとめ
理系学科は、それぞれ学ぶ内容も、身につく力も大きく異なります。
そして、進路もこの記事で取り上げたことだけに留まらないこともポイントです。学んだ分野を軸にしつつ、別の業界や職種へ進む人も昨今では多くいます(例:機械系からITエンジニア、生物系から生産技術など)
まずは「何を学ぶ学科なのか」を理解したうえで、自分の重視したい軸に沿って進路を考えていきましょう!
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