【理系就活】採用担当5名にヒアリング|インターン後に選考優遇される学生は?

  • 28卒
  • 早期選考
  • 企業調査
  • インターン

インターンに参加したあと、早期選考や限定イベント、社員面談などを案内されるケースがあります。一方で、「参加者全員が同じ扱いなのか」「インターン中の評価によって、その後の案内が変わることはあるのか」が気になる人も多いのではないでしょうか。

今回は、メーカー・IT企業で新卒採用に関わる5名の人事・採用担当者へヒアリング。「インターン後に個別で選考を優遇することはあるか」「どのような学生を優遇したくなるか」「反対に、どのような行動で評価が下がりやすいか」の3点を聞きました。

企業やインターンによって評価基準や選考フローは異なりますが、これからインターンへ参加する人は一つの参考にしてみてください。

インターン後、個別に選考を優遇することはある?

まず、「インターンへ参加したこと」だけではなく、参加中の評価によって、その後の案内や選考フローが学生ごとに変わることはあるのかを聞きました。

 

Case 1|メーカー・採用担当/従業員約1,000名

あります。参加者全員に早期選考を案内する場合もありますが、その中でも特に評価が高かった学生については採用チーム内で共有しています。技術系インターンでは、担当した技術社員から学生ごとの所感を回収しています。

 

そこで評価が高かった学生には、通常より早く面接日程を案内したり、選考前に現場社員との面談を設定したりすることがあります。インターン参加者全員の選考フローを大きく変えるというより、その中でも評価の高い学生を個別にフォローするイメージに近いです。

 

Case 2|IT・人事/従業員約500名

当社ではインターン参加者について、グループワークの成果だけでなく、担当社員から「一緒に働くイメージが持てたか」といったコメントも集めています。一定以上の評価だった学生は、一般エントリーより早い時期に選考を案内することがあります。

 

また、通常であれば会社説明会から参加してもらうところ、インターン内で十分に会社説明をしている場合は、その工程を省略して面接へ進んでもらうケースもあります。さらに評価が高い学生については、人事面談を設定して志望状況を確認しながら、早めに選考へつなげることもあります。

 

Case 3|メーカー・人事/従業員約15,000名

インターンの形式によって異なります。1dayなど参加人数が多いプログラムでは、一部の学生だけ選考フローを変えるような個別優遇は基本的に行っておらず、参加者全員へ早期選考をご案内しています。

 

ただし、その中でも特に良い印象だった学生については、採用担当側で個別にメモを残すことがあります。「ワーク中の理解が早かった」「現場社員からの評価が高かった」といった内容を、その後の面接官へ期待を込めて共有することもあります。もちろん、それによって面接通過が決まるわけではなく、あくまで参考情報の一つです。

 

一方、職場受入型や数日間のインターンでは、現場社員が学生一人ひとりと接する時間も長いため、個別に評価しています。そこで特に評価が高かった学生には、限定イベントや社員面談を案内したり、1次面接や2次面接などの選考を免除することがあります。

 

Case 4|メーカー・採用担当/従業員約200名

当社ではインターン終了後に人事と現場社員で一人ずつ振り返っています。そこで評価が高かった学生には、一般公開より前に次のイベントや選考日程を案内することがあります。基本的に少人数で各回実施をしていますので、現場社員から「あの学生は良かった」と名前が挙がると、そのまま次の接点につながりやすいです。

 

Case 5|IT・人事/従業員約1,000名

個別に対応することはありますが、学生本人へ「選考優遇です」と明確に伝えない場合もあります。たとえば、評価の高かった学生にはインターン終了後すぐにリクルーター面談を設定したり、現場責任者や若手社員と話せる機会を用意したりします。

 

その中で本人の志望度も高ければ、早期選考へ案内します。評価の高い学生ほど、他社も同様だと思いますので、選考を減らすだけでなくカジュアル面談や会社見学などの機会も設け、社員との接点を増やして意向を上げることも意識しています。

 

どんな学生を選考優遇したくなる?

続いて、「実際にどのような学生を見ると、その後の選考でもう一度会いたい、早めに案内したいと思うか」を聞きました。

 

Case 1|指摘を受けたあと、次の行動が明らかに変わった

メーカー・採用担当/従業員約1,000名

技術系のワークで、最初の設計案では前提条件の確認が十分ではなく、社員から「この条件まで考慮するとどうなる?」と指摘した学生がいました。その場ではすぐ答えられなかったのですが、休憩中にも資料を見直し、次の検討では自分から条件を整理してグループ内へ共有していました。

 

最初から一番完成度が高かった学生ではありませんが、指摘された内容をその日のうちに吸収し、行動を変えている点が印象に残りました。新卒では入社時点の完成度だけでなく、入社後にどれだけ吸収して伸びていけるかも見ています。「教えたことを次に活かせる学生だ」と現場からも評価され、次の選考へぜひ案内したい学生になりました。

 

Case 2|議論を独占せず、止まった場面でチームを前に進めた

IT・人事/従業員約500名

グループワークで、発言量だけを見れば別の学生のほうが多かったです。ただ、その学生は議論が脱線した際に「一度、今回決めることを整理しませんか」と声をかけ、ホワイトボードに論点を書き出していました。また、あまり発言できていなかったメンバーにも「この部分はどう思いますか」と自然に話を振り、自分とは違う意見も取り入れて最終的な発表内容をまとめていました。

 

実際の仕事では、エンジニアだけでなく営業や企画など、さまざまな人と一緒に仕事を進めます。自分の意見をたくさん話すことよりも、周囲の意見を引き出しながらチームを前に進めていたことから、入社後に働いている姿をイメージしやすく、高い評価になりました。

 

Case 3|ワークの途中で条件を整理し、提案を修正していた

メーカー・人事/従業員約15,000名

印象に残ったのは、ワークの途中で、最初に考えた案をそのまま進めるのではなく、与えられた条件を整理し直して提案を修正していた学生です。当初は性能面を中心に検討していましたが、途中でコストや製造面まで考える必要があることに気づき、「この案だと実際に作る際に難しくないか」とグループ内へ提案していました。

 

その際も、自分の意見を押し通すのではなく、なぜ見直したほうがよいのかを根拠とともに説明し、周囲が納得したうえで協力できるように進めていた点が印象的でした。最終案の完成度だけでなく、課題を多面的に捉え、周囲を巻き込みながらより良い案へ修正していく姿勢を評価しました。

 

Case 4|人事の前では目立たなかったが、現場社員3名から名前が挙がった

メーカー・採用担当/従業員約200名

最終発表の担当者でも、グループリーダーでもなかった学生です。人事から見ると、インターン中盤までは特別目立つ印象ではありませんでした。ところが終了後に現場社員へ感想を聞くと、3名から同じ学生の名前が挙がりました。

 

「作業をお願いすると、認識が合っているか確認してから進めていた」「他の学生が困っていると自然に手伝っていた」「社員の説明をメモして、休憩時間に追加で質問しに来た」といった内容です。一つひとつは目立つ行動ではありませんが、複数の社員から同じような評価が出る学生は信頼できます。

 

Case 5|ワークでは苦戦したが、終了後の振り返りで評価が上がった

IT・人事/従業員約1,000名

課題を時間内にまとめきれず、発表の完成度も他のグループほど高くなかった学生がいました。インターン中の成果だけで見ると、トップ評価ではありませんでした。ただ、最後の振り返りで「途中から実装を急ぎすぎて、最初に役割分担を決めなかったことが原因だったと思います」「次に同じ課題をやるなら、最初の20分で要件と役割を整理します」と具体的に話していました。

 

うまくいかなかった理由をメンバーや時間のせいだけにせず、自分自身の行動まで振り返れていた点が印象に残りました。インターンで一番成果を出した学生ではありませんでしたが、「もう一度選考で話してみたい」と評価が上がりました。

 

インターン中に評価が下がりやすい学生は?

最後に、反対に「どのような行動を見ると、その後の選考へ積極的に案内しにくくなるか」も聞きました。

 

Case 1|自分の考えに固執し、周囲の意見を受け入れない

メーカー・採用担当/従業員約1,000名

自分の考えを持っていること自体は良いのですが、社員や他の参加者から別の意見が出ても、ほとんど受け入れずに自分の案を通そうとする学生は気になります。以前、グループワークで社員から「この条件も考慮してみては」と助言した際も、「自分はこの方法が良いと思います」と考えを変えず、メンバーから別案が出ても十分に検討しないまま進めようとする学生がいました。

 

結果として、議論が広がらず、周囲も意見を出しにくい雰囲気になっていました。自分の意見を持ちながらも、相手の考えを聞き、必要に応じて修正できるかは、チームで働くうえでも見ています。

 

Case 2|自分の意見を押し通し、周囲が話せなくなっていた

IT・人事/従業員約500名

積極的に発言すること自体はプラスです。一方で、他のメンバーの話を遮ったり、自分と違う意見が出るたびにすぐ否定したりすると評価は難しくなります。技術的な知識は参加者の中でも高かったものの、他の学生が意見を出すたびに「それだと難しいと思います」と結論づけてしまう学生がいました。

 

途中から周囲の学生がほとんど発言しなくなり、最終的には一人で議論を進めているような状態になっていました。個人として優秀でも、実際の仕事ではチームで進める場面が多いため、一緒に働くイメージを持てず、その後の選考では慎重になります。

 

Case 3|最後まで受け身で、仕事への関心が見えにくい

メーカー・人事/従業員約15,000名

真面目に参加していても、指示されたことだけを進め、社員から声をかけないとほとんど自分から動かない学生は評価しづらいことがあります。質問数が少ないだけで評価を下げることはありません。

 

ただ、実際の仕事を体験したあとも「特に気になったことはありません」で終わり、振り返りでも仕事内容への関心や気づきがほとんど見えないと、志望度を判断しにくくなります。インターンでは、積極的に目立つ必要はありませんが、体験したことから自分なりに考えたり、仕事を理解しようとする姿勢が見えるかは確認しています。

 

Case 4|相手によって態度が変わる

メーカー・採用担当/従業員約200名

採用担当や役職のある社員には非常に丁寧なのに、若手社員や他の参加学生への接し方が明らかに違う場合は気になります。以前、社員との座談会では積極的に質問していた一方、準備を手伝っていた若手社員から声をかけられた際にはほとんど反応せず、グループの学生に対しても強い言い方をする学生がいました。

 

人事だけを見て行動している学生よりも、普段どのように周囲と接しているかのほうが、実際に入社したあとの姿に近いと考えています。インターンでは複数の社員が学生と関わるため、こうした場面も最終的には人事へ共有されます。

 

Case 5|うまくいかなかった理由を、周囲のせいだけにする

IT・人事/従業員約1,000名

ワークで失敗したことや、発表がうまくいかなかったことだけで評価を下げることはありません。むしろ、その後どのように振り返るかを見ています。一方で、「メンバーが動いてくれなかった」「説明時間が短かったから仕方ない」など、うまくいかなかった理由をすべて周囲や環境に置いてしまう学生は気になります。

 

同じ失敗でも、「自分から役割を確認すればよかった」「途中で一度進捗を合わせるべきだった」と自分の行動まで振り返れる学生とは印象が大きく変わります。仕事でも想定通りに進まないことはあるため、そのときに自分で改善できる人かどうかは見ています。

 

ヒアリングから見えた共通点

今回の5名へのヒアリングでは、選考優遇の有無や方法は企業によって異なる一方、インターン中に見ているポイントにはいくつか共通点がありました。

 

・最初から完成度が高いことだけが評価されるわけではない

最初から一番良い成果を出していなくても、その後の行動や振り返りによって評価が上がることがあります。指摘を受けたあとに考え方を修正できるか、うまくいかなかった原因を自分なりに整理できるかなど、短い期間の中でどのように変化したかも見られています。

 

・自分の意見を持つことと、固執することは別

インターンでは、自分の考えを持って発言することも大切です。根拠を示して周囲を巻き込みながら提案を修正できる学生と、周囲の意見を十分に聞かず自分の案を押し通す学生では、受け取られ方が大きく変わります。自分の考えを伝えつつ、他の意見も踏まえてより良い方向へ進められるかは、チームで働く姿をイメージするうえでも見られやすいポイントです。

 

・発表だけでなく、ワーク中の行動も見られている

評価されるのは、最終発表や目立つ場面だけではありません。作業前に認識を確認する、困っている学生を手伝う、社員の説明を踏まえて追加で聞くなど、日々の細かな行動も印象に残ります。反対に、周囲への接し方やワーク中の受け身な姿勢なども、複数の社員を通じて人事へ共有されることがあります。

 

・1dayと複数日程では、評価の反映方法が異なる場合もある

今回のヒアリングでは、1dayなど参加人数の多いインターンでは、参加者全員に早期選考を案内し、一部の学生だけ選考フローを変えない企業もありました。

 

ただし、その場合でも特に印象の良かった学生については個別にメモを残し、その後の面接官へ共有するケースがあります。一方、職場受入型や複数daysのインターンでは、一人ひとりを見る時間が長いため、評価の高い学生に社員面談を設定、一部選考を免除など、より具体的な優遇につながることもあります。

 

・「選考優遇」は面接免除だけではない

今回挙がったのは、早期選考、面接の一部免除、限定イベント、社員面談、リクルーター面談などさまざまです。また、評価の高い学生ほど企業としては内定承諾まで見据えて、会社見学やカジュアル面談などを通じた接点を増やすケースもあります。そのため、「優遇=面接が減る」とは限りません。

 

インターン参加中に意識したいこと

今回のヒアリングを見ると、「評価されるために、とにかく目立たなければ」と考える必要はありません。発言量や最終成果だけではなく、ワークをどのように進めるか、周囲とどう関わるか、フィードバックをどう受け止めるかなども見られています。

 

・自分の考えを持ちつつ、周囲の意見も聞く

グループワークでは、自分の意見を伝えることも必要です。ただし、それを通すこと自体が目的になると、周囲が参加しにくくなることがあります。別の意見が出たときは一度聞いたうえで、どちらが課題に合っているかを考える。自分の案を修正したほうが良い場合は、柔軟に切り替える。こうした進め方も、チームで働くうえでは重要です。

 

・フィードバックを次の行動につなげる

社員から指摘を受けたり、ワークが思うように進まなかったりすることは珍しくありません。その場で完璧に対応できなくても、指摘された内容を次の検討で反映する、進め方を見直すなど、行動に変化が見えると評価につながることがあります。

 

・指示を待つだけで終わらない

積極的に目立つ必要はありませんが、与えられた作業だけを淡々とこなして終わると、仕事への関心や考え方が企業側から見えにくくなります。ワークを進める中で気づいたことを共有したり、「この条件も考えたほうがよいのでは」と提案したりするなど、自分なりに考えて参加することが大切です。

 

・結果だけでなく、振り返りも大切にする

インターンでは、必ずしもすべてのワークがうまくいくとは限りません。そのときに「時間が足りなかった」「メンバーが動かなかった」で終わらせるのではなく、自分自身が変えられた部分はなかったかまで振り返ることで、失敗した経験も次につなげられます。

 

・人事以外との関わり方にも気を配る

インターンでは、人事だけでなく現場社員、若手社員、他の参加学生など、さまざまな人と関わります。誰かに評価されているかどうかに関係なく、相手によって態度を変えずに接することも大切です。複数日程のインターンでは、こうした普段の様子が現場社員から人事へ共有されることもあります。

 

特に職場受入型や数日間のインターンでは、企業側が学生を見る時間も長くなります。最終発表だけでなく、期間を通じてどのように考え、周囲と関わり、変化したかまで見られることがあります。

 

※参考記事

大手メーカーのインターンを経て、最終面接までの選考をすべて免除となった学生の就活体験談

リケイマッチ長期インターン生の取り組みと就活体験|プロダクトデザインの就活と意識したこと

 

まとめ

今回のヒアリングでは、インターン中の評価が、早期選考や面接免除、社員面談、限定イベントなど、その後の採用活動に反映されるケースがありました。一方で、1dayのように参加者全員へ同じ早期選考を案内しつつ、特に印象の良かった学生の情報だけを面接官へ共有する企業もあります。

 

また、評価されるのは技術力や発言量だけではありません。フィードバックを受けたあとの変化、周囲の意見を聞きながら進める姿勢、ワークへの主体性、普段の接し方、うまくいかなかったあとの振り返りなども見られています。

 

選考優遇だけを意識して無理に目立とうとするのではなく、目の前のワークにしっかり向き合い、周囲と協力しながら取り組むことが大切です。

 

最後に、インターンは企業から見られる場であると同時に、学生側が企業を見る場でもあります。企業側も、評価の高い学生ほど「自社を選んでもらえるか」という視点を持っています。実際の仕事や社員との交流を通して、自分に合う企業かどうかも確かめてみてください。

 

■関連情報

インターン・早期選考のスカウトも届く!理系就活サイト「リケイマッチ」

・リケイマッチでは新卒だけでなく、既卒・第二新卒向けの中途採用 募集掲載(β版)も始めました。

・理系就活の情報をYouTubeInstagramで発信中!

 

【理系就活】グループディスカッション対策|流れ・役割・立ち回りを解説