【理系就活】就活軸の考え方|業界・職種だけで終わらせない企業選び

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就活では「就活軸を持ちましょう」とよく言われます。しかし、就活軸は「業界」「職種」「勤務地」のように、一言で表せるものだけではありません。

大きな方向性を決めることも大切ですが、そこからさらに「なぜそれを重視するのか」「その中でもどんな企業が合うのか」まで掘り下げることで、企業選びや志望理由に説得力が出てきます。この記事では、理系学生向けに就活軸の考え方を整理します。

就活軸とは企業を選ぶときの判断基準

就活軸とは、簡単に言えば「企業を選ぶときの判断基準」です。人によって多種多様ですが、理系学生の場合は以下のような観点があります。

 

■就活軸(一例)

・専攻や研究内容との関連性
・職種や仕事内容
・製品、サービスへの興味
・業界や事業内容
・勤務地や働き方
・社風や社員の雰囲気
・若手から任される環境
・技術力や開発体制
・社会への貢献性
・成長できる環境

 

就活軸に正解はありません。同じ理系学生でも、「専攻を活かしたい」と考える人もいれば、「仕事内容の幅を重視したい」と考える人もいます。また、「製品に興味を持てる会社で働きたい」「若手から挑戦できる環境がいい」「安定した技術基盤のある会社で専門性を高めたい」など、人によって大切にしたいことは異なります。

 

大切なのは、周りと同じ軸を持つことではなく、自分が企業を選ぶうえで何を重視したいのかを整理することです。

 

就活軸は一言で表せないこともある

就活軸というと、「勤務地」「業界」「職種」「社会貢献性」など、一言で表せるものをイメージする人も多いかもしれません。

 

もちろん、それらも大切な就活軸ですが、一言で表せてしまうと企業選びの基準としてはまだ広すぎることがあります。

 

たとえば、「勤務地」を重視するとします。この場合、その地域にある企業はすべて対象になってしまいます。「関東で働きたい」「地元で働きたい」という考えは大切ですが、それだけでは「その地域にあるどんな企業で働きたいのか」までは見えてきません。

 

業界や職種も同じです。「メーカーで働きたい」「IT業界に興味がある」「研究開発職に就きたい」「機械設計に関わりたい」など、このような軸は企業を探す入口としては有効ですが、それぞれに膨大な数の企業が該当してしまいます。

 

そのため、就活軸を考えるときは、大きな枠組みだけで終わらせず、さらに一段深く掘り下げることが大切です。

 

たとえば、「社会課題を解決したい」という軸がある場合も、それだけではかなり広い表現です。そこからさらに、「どのような社会課題に関心があるのか」「なぜその課題に関わりたいのか」「自分のどんな知識や経験を活かしたいのか」まで考えてみます。

 

一例としては、次のように掘り下げることができます。

 

「社会課題を解決したい」

「特に、地方や現場の人手不足に関わる課題に関心がある」

「自分が学んできた機械工学や制御の知識を活かして、省人化や自動化に関わる製品開発に携わりたい」

 

重要なのは、就活軸を一言でまとめることではなく、自分がなぜその軸を大切にしているのかを説明できる状態にすることです。

 

業界や職種だけで終わらせない方がいい理由

理系就活では、業界や職種から企業を見始める人が多いです。

 

「自動車業界を見ている」
「電機メーカーを中心に見ている」
「機械設計職を志望している」
「ITエンジニア職を見ている」

 

このように考えること自体は、まったく悪いことではありません。業界や職種は、企業を探すうえで分かりやすい入口になります。

 

ただし、業界や職種だけで判断すると、企業ごとの差が見えにくくなることがあります。同じメーカーでも、扱う製品、開発体制、若手の関わり方、配属の考え方、働き方は企業によって異なります。また、同じ「機械設計職」でも、量産製品の設計、設備設計、顧客ごとのカスタマイズ設計、試作開発など、関わる仕事はさまざまです。

 

ITエンジニア職の場合も、開発形態、担当する工程、顧客向けか社内向けか、どのような課題を解決するのかによって、仕事内容は大きく変わります。

 

つまり、「メーカーだから」「ITエンジニア職だから」と大きく捉えるだけでは、その企業で実際にどのような仕事に関わるのかまでは分かりません。

 

そのため、就活軸を考えるときは、「どの業界か」「どの職種か」だけで終わらせないことが大切です。そこから一歩進めて、「その業界の中でも、どんな会社で働きたいのか」「その職種で、どんな仕事に関わりたいのか」「なぜその仕事に興味があるのか」まで考えられると、企業選びの精度が上がります。

 

就活軸は、企業を絞り込むためだけのものではありません。面接で志望理由を話すときや、複数の企業から選ぶときに、自分の判断を支える基準になります。また、最終的に自分が納得できる企業選択をするためにも大切なものです。

 

27卒は最終面接で就活軸が重要になる

27卒の場合、この時期は選考が進み、最終面接が活発に行われています。最終面接では、スキルや経験だけでなく、「本当に自社に合っているか」「入社後にミスマッチが起きないか」「なぜ他社ではなく自社なのか」といった点も見られます。

 

そのため、就活軸を自分の言葉で説明できるかはとても重要です。

 

たとえば、「ものづくりに関わりたいです」「技術職として成長したいです」だけだと、少し抽象的に聞こえる可能性があります。もちろん間違いではありませんが、企業側からすると「それなら他の会社でもいいのでは?」「自社でなくても実現できるのでは?」と感じることもあります。

 

大切なのは、大きな方向性で止めずに、「どんなものづくりに関わりたいのか」「なぜその領域に関心があるのか」「同じ領域の企業の中でも、なぜその企業なのか」まで具体化することです。

 

たとえば、次のように整理できます。

 

「ものづくりに関わりたい」

「特に、自動車部品のように、安全性や性能に直結する製品開発に関わりたい」

「その中でも、ブレーキ製品は車の安全性に直結し、材料、構造、熱、摩擦、制御など複数の技術が関わる点に興味がある」

「ブレーキメーカーの中でも、〇〇社は乗用車向けだけでなく商用車や産業車両向けにも製品を展開しており、使用環境に応じた耐久性や信頼性が求められる製品開発に携われる点に魅力を感じている」

「大学で学んできた材料力学や設計の知識を活かしながら、強度、耐久性、軽量化などの観点から、長く安全に使われるブレーキ製品づくりに関わりたい」

 

このように話せると、自分がその領域に関心を持つ理由や、同業界の中でもその企業を選ぶ理由が伝わりやすくなります。最終面接では、きれいな言葉を並べることよりも、「自分はどんな企業で働きたいのか」「なぜその会社を選ぶのか」を自分の言葉で断言できることが大切です。

 

28卒は今から完璧に固めなくても大丈夫

28卒の場合は、まだ就活軸が固まっていなくても問題ありません。

 

6月以降はサマーインターンの募集が本格化し、インターン選考や早期選考を経験する人も増えていきます。この時期は、まだ業界理解や職種理解が十分でない人も多く、最初から完璧な就活軸を持っている必要はありません。むしろ、インターンや説明会、座談会などに参加しながら、少しずつ自分の考えを整理していく時期です。

 

ただし、周りの学生もまだ軸が固まっていない人が多いからこそ、「今の時点で自分は何を重視しているのか」を言語化できる人は、インターン選考・早期選考でも差が出やすくなります。

 

たとえば、インターン選考で志望理由を聞かれたときに、「〇〇職に興味があります」だけで終わるよりも、「現時点では、専攻との関連性と仕事内容を重視して企業を見ています。その中で、貴社の〇〇職では△△に関われる点に興味を持ちました」と話せる方が、考えて行動している印象になります。

 

この時点では、完璧に断言できなくても大丈夫です。

 

「現時点では〇〇に関心があります」
「インターンを通じて、△△の仕事内容への理解を深めたいです」
「自分の専攻がどのように活かせるのかを知りたいです」

 

このように、今の考えと参加目的を自分の言葉で話せることが大切です。28卒は、就活軸を完成させる時期ではなく、作り始める時期です。

 

28卒理系学生の企業選びの軸

リケイマッチでは、2026年6月に28卒理系学生を対象に、企業選びの軸に関するアンケートを実施しました。

 

 

企業選びの軸で最も多かったのは「職種・仕事内容」、次いで「専攻との関連性」、「製品・サービス」、「業界・事業内容」の順となりました。ただ、どの選択肢にも一定の回答があることから、理系学生の企業選びの軸は一つではないことがわかります。

 

ただし、ここで選ばれている項目は、あくまで大きな枠組みです。たとえば「職種・仕事内容」を重視するといっても、設計、開発、評価、生産技術、品質管理など、どのような仕事に興味があるのかは人によって異なります。「専攻との関連性」を重視する場合も、研究内容を直接活かしたい人もいれば、大学で学んだ考え方や課題解決の経験を活かしたい人もいます。

 

つまり、就活軸は「職種」「専攻」「製品」「業界」といった言葉だけで終わらせるものではありません。自分が何を大切にしたいのかを考え、そこからさらに「なぜそう思うのか」「どんな企業なら合いそうか」まで掘り下げることが大切です。

 

※参考記事:【調査結果】28卒理系学生の就活状況|インターン参加・早期選考・就活早期化の影響

【調査結果】28卒理系学生の就活状況|インターン参加・早期選考・就活早期化の影響

 

就活軸を整理するときの考え方

就活軸を考えるときは、いきなり完璧な答えを出そうとしなくても大丈夫です。

まずは、大きな方向性から整理してみましょう。

 

・どんな仕事内容に興味があるか
・大学で学んだことや研究を活かしたいか
・どんな製品やサービスに関わりたいか
・どんな働き方や環境が合いそうか
・大企業、成長企業、中小企業のどれに魅力を感じるか
・チームで働くときに何を大切にしたいか
・将来どんな技術者、社会人になりたいか

 

ただし、ここで出てきた答えを一言で終わらせないことが大切です。一例として、「社会貢献性を重視したい」と考えた場合、それだけではまだ抽象的です。そこからさらに、次のように掘り下げてみます。

 

「どんな社会課題に関心があるのか」
「なぜその課題に関心を持ったのか」
「自分の専攻や経験はどう活かせそうか」
「その課題に取り組んでいる企業はどこか」
「その中でも、どんな仕事内容に魅力を感じるのか」
「どのような役割を担いたいのか」
「その経験を通して、自分自身はどうなりたいのか」

 

このように考えていくと、就活軸が少しずつ具体的になります。また、説明会やインターン、面接を通じて企業を見たあとに振り返ることも大切です。

 

「なぜこの企業に興味を持ったのか」
「どこに魅力を感じたのか」
「逆に、なぜ合わないと感じたのか」
「他の企業と比べて何が違ったのか」

 

最初は、はっきりした答えでなくても構いません。

 

「なんとなくこの分野に興味がある」
「この働き方は合わなそう」
「この会社の社員の雰囲気は良いと感じた」

 

このような感覚も、就活軸を作るヒントになります。大切なのは、その感覚をそのままにせず、「なぜそう感じたのか」まで考えることです。企業を見るたびに少しずつ振り返ることで、自分なりの就活軸が明確になっていきます。

 

まとめ

就活軸は、業界や職種だけで決まるものではありません。「メーカーに行きたい」「ITエンジニアになりたい」「社会貢献性を重視したい」といった大きな方向性も大切ですが、それだけでは企業ごとの差が見えにくいことがあります。

 

なぜその軸を重視するのか、どんな仕事内容や環境に魅力を感じるのかまで掘り下げることで、企業選びや志望理由に説得力が出ます。27卒は最終面接に向けて自分の言葉で説明できるように、28卒はインターンや説明会を通じて少しずつ整理していきましょう。

 

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