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2026年10月11日(更新:2026年10月11日)
実験・実習、研究、アルバイト、部活、長期インターンなど、ガクチカにできそうな経験が複数あり、どれを選ぶか迷う人もいると思います。
ガクチカは、必ずしも就活を通して1つに固定する必要はありません。今回は、複数の経験からガクチカを選ぶ考え方や、企業によって使い分ける方法を紹介します。
目次
まずはガクチカの候補を書き出してみる
最初から「一番良いガクチカ」を1つに決める必要はありません。実験・研究・部活・サークル、アルバイト、ボランティア、長期インターン、学生団体・イベント運営、資格取得・自主学習など、自分が大学生活で力を入れた経験をまずは書き出してみましょう。
そのとき、「何をやったか」だけではなく、「その経験から何を伝えられるか」まで考えてみることがポイントです。
例えば研究でも、
・専門分野への理解を深めた
・実験条件を何度も見直した
・Pythonや生成AIなどを使って効率化した
・研究室のメンバーと協力して進めた
では、伝わる内容が変わります。経験そのものだけでなく、その中で何を考え、どう行動したのかまで振り返ってみましょう。
1つを軸にするのも、複数を使い分けるのもあり
特に力を入れた経験が明確なら、1つのガクチカを軸にして複数の企業で使う方法があります。一方で、複数の経験があるなら、企業によって使い分ける方法もあります。
例えば、
・研究では、専門知識そのものだけでなく、実験や解析でどのように仮説を立て、うまくいかないときにどう修正したかを伝える
・アルバイトでは、後輩への教え方を工夫した経験や、忙しい時間帯に周囲を見ながら動いた経験から、協調性やサポートする力を伝える
・部活動では、成績を上げるために練習方法を見直した経験や、チーム内で周囲に働きかけた経験から、改善力や巻き込み力を伝える
といったように、同じ「頑張った経験」でも、企業が見ているポイントに合わせて見せ方を変えることができます。
また、複数の経験を1つの強みでつなげる方法もあります。
例えば、「行動力」を軸に、研究外の学習や長期インターン、学外イベントなどさまざまなことに挑戦してきた経験をまとめたり、「周囲との関わり方」を軸に、アルバイトやサークル、研究室で人を支えたり巻き込んだ経験を組み合わせたりする形です。
ES(エントリーシート)では1つの経験や強みを中心に書き、面接では別の経験も話せるようにしておくと、質問に応じて広げやすくなります。
【2次面接や最終面接で大きく変えるのは注意】
同じ企業の2次面接や最終面接で、これまで話していたガクチカを急に大きく変える場合は注意が必要です。 1次面接を通過している時点で、その内容は一定の評価を受けており、面接官同士で共有されていることもあります。
別のガクチカを話しても、対話の中で自然に伝えられれば問題ない場合もあります。ただ、特別に話したい理由がなければ、これまで評価されてきた内容を軸にする方が自然です。
一方、これまで聞かれなかった経験を質問された場合は、その内容に合わせて答えましょう。最終面接では、経営者や役員がこれまでとは違う角度から質問してくることもあります。
企業によって、見せたい部分を変えてみる
同じ業界や職種でも、企業によって学生を見るポイントは異なります。例えばIT企業でも、プログラミング経験や専門性を重視する企業もあれば、新しい技術やAIツールを自分から試す姿勢、チームで働くうえでの周囲との関わり方を見る企業もあります。
機械・電気電子系でも、設計や開発であれば試作や解析を繰り返した経験、生産技術や品質保証であれば原因を切り分けて改善した経験などが伝えやすい場合があります。化学・生物・物理系なら、実験条件を細かく検討した経験、再現性を高めた経験、データから傾向を見つけた経験などもあります。
ガクチカでは、例えば次のような部分を見せることができます。
・自分から動ける(主体性、行動力、自走力)
・考えて改善できる(課題解決力、改善力、工夫する力)
・最後までやり切れる(継続力、粘り強さ、責任感)
・周りを巻き込める(リーダーシップ、働きかける力、調整力)
・周りを支えられる(協調性、フォロワーシップ、サポート力)
・専門性や学ぶ姿勢がある(専門性、探究心、学習意欲)
「A社では研究の専門性」「B社では新しいツールを試した行動力」「C社では部活動で周囲を支えた経験」といったように、この企業にはこのガクチカ、とある程度決めておくのも効果的です。
同じ経験でも、切り口は変えられる
企業によってガクチカ自体を変えるだけでなく、同じ経験の切り口を変える方法もあります。
例えばスポーツでも、自分の成績を上げるために練習方法を試行錯誤した経験なら、考えて改善したことを伝えられます。一方で、後輩への指導やチームの練習方法を変えた経験なら、周囲を巻き込んだことや支えたことを中心に話せます。
研究でも、実験結果が安定しない原因を一つずつ検証したなら粘り強さ、分析に時間がかかっていたためAIを学んで自動化したなら行動力や学ぶ姿勢を伝えられます。
アルバイトでも、忙しい時間帯を見て自分から改善案を出した経験と、新人が仕事を覚えやすいよう教え方を工夫した経験では、相手に伝わる強みが違います。
「どの経験を選ぶか」だけでなく、「その経験のどこを話すか」まで考えてみましょう。
意外と身近な経験の方が、深く話せることもある
ガクチカを考えるとき、「人と違う経験の方が評価されるのでは」と考える人もいるかもしれません。
しかし、実際には珍しさよりも、自分の考えや行動を具体的に伝えられる経験の方が評価につながることもあります。ここでは、3つの実例をもとに紹介します。
1、珍しい経験より、長く続けた身近な経験が強みになるケース
ガクチカを作るためにヒッチハイクへ挑戦し、その経験を面接で話していた学生がいましたが、深掘りされるとうまく話を広げられませんでした。
一方、それまでガクチカとして考えていなかった「2年間のコンビニアルバイト」に目を向けると、新人教育や忙しい時間帯の役割分担など、具体的に話せる経験が多くありました。ガクチカをこちらに切り替えたことで、自分の考えや行動を伝えやすくなり、内定につながったケースがあります。
2、肩書きより、自分らしいリーダー像が強みになったケース
サークル代表の経験から「リーダーシップ」を強みとして話していた学生がいましたが、実際にどう周囲をまとめたのか深掘りされるとうまく答えられませんでした。
自己分析を進めると、一人で引っ張るタイプではなく、できないことは周囲に頼りながら信頼関係を築き、「支えたい」と思ってもらえる代表だったことが分かりました。「周囲との関係を築き、協力を引き出しながら進める力」と言語化することで、自分らしさが伝わるようになりました。
3、尖った実績そのものより、周囲との関わり方が評価につながったケース
あるeスポーツの人気ゲームで上位0.5%以内に入るほどの実力があった学生も、順位そのものを中心にすると話を広げにくい状況がありました。
しかし、大会運営や参加者・観戦者の集客など、コミュニティに貢献した経験を中心に伝えるよう切り口を変えたことで、周囲を巻き込みながら行動したことを具体的に話せるようになり、内定につながったケースもあります。
ここまで3つの実例を紹介しましたが、これは特別な経験に限ったことではありません。
アルバイトで後輩への教え方を変えた経験、研究で実験条件を見直した経験、サークルで周囲との関わり方を工夫した経験など、本人にとっては当たり前すぎて見落としていることが、ガクチカになることもあります。
また、ガクチカを作るために短期間だけ取り組んだことより、就活を意識せず夢中になって続けてきたことの方が、自分らしい考え方や行動が表れやすい場合もあります。
大切なのは、経験の珍しさではなく、その中に自分なりの考え方や行動が表れているか、深掘りされても具体的に話せるかです。
ESや面接でうまくいかなければ、見直してみる
ESや面接でなかなか結果につながらない場合は、一度ガクチカのエピソードや切り口を見直してみるのも一つです。
自分では「行動力が伝わる話」だと思っていても、相手から見ると行動した理由が分かりにくかったり、「周囲を巻き込んだ経験」のつもりでも、自分一人で進めたように見えていたりすることがあります。
就活では、自分がどう見せたいかだけでなく、相手からどう見えているかも大切です。
不採用の判断をしているのは企業側だからこそ、自分だけで考えていると、意図した強みが伝わらないまま空回りしてしまうこともあります。友人や先輩、大学のキャリアセンターなどにESを見てもらったり、模擬面接をして第三者から印象を聞いたりするのも一つの方法です。
周囲に相談しにくければ、生成AIを使う方法もあります。普段ガクチカについて話している内容を書き出し、「採用担当者から見るとどんな強みが伝わるか」「どこを深掘りしたくなるか」と聞いてみたり、ChatGPTの音声機能(GPT-Live)を使って面接官役をしてもらい、実際に受け答えを練習したりすることもできます。
ただし、不採用の理由がガクチカだと思っていても、実はガクチカ以外に原因があるケースも珍しくありません。
エピソード自体は悪くなくても、話が長い、質問への答えがずれている、伝え方が分かりにくい、受け答えや話し方で相手に与える印象が異なるなど、別の部分が影響していることもあります。ガクチカだけを変え続けるのではなく、「内容」「伝え方」「相手からどう見えているか」を分けて振り返ってみましょう。
まとめ
ガクチカは、一番珍しい経験を選ぶものでも、就活を通して1つだけに固定するものでもありません。複数の経験があるなら、それぞれから何を伝えられるのかを整理し、企業によってエピソードや切り口を使い分ける方法があります。
一方で、企業に合わせることを意識しすぎて、自分があまり深く話せない経験を選んでしまうのも逆効果です。また、同じ企業の選考途中では、これまで話してきた内容とのつながりも意識しておきましょう。
「自分が深く話せる経験」と「企業が見ているポイント」の両方を考えながら選び、実際のESや面接での反応も見ながら少しずつ調整してみましょう。
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