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2026年8月30日(更新:2026年8月30日)
理系学部生の就活では、「研究がまだ始まっていない」「研究テーマが決まったばかりで話せることが少ない」と悩むことがあります。さらに、サークルや部活、アルバイト、長期インターンなどでも目立った経験がないと、ガクチカの材料が見つからないと感じることもあります。
ただ、学部生の場合は、研究や課外活動だけでなく、普段の授業・実験・実習・演習なども振り返る対象になります。今回は、理系学部生がガクチカの材料を見つける考え方と、大学生活の中に隠れている強みを紹介します。
目次
理系学部生はガクチカの材料に悩みやすい
理系学部生がガクチカを考えるとき、院生と比べて「研究について話せることが少ない」と感じることがあります。
大学や学科によって研究室配属の時期は異なり、就活を始める段階では、
・まだ研究室に配属されていない
・研究室には入ったものの、テーマが決まっていない
・テーマは決まったものの、研究自体はほとんど進んでいない
といった学生もたくさんいます。
一方、ガクチカの定番として思い浮かびやすいのは、サークルや部活、アルバイト、長期インターンなどです。ただ、全員が代表やリーダーを経験しているわけではありません。アルバイトを続けていても分かりやすい成果はない、サークルには所属しているものの大きな役割は担っていない、長期インターンは経験していないというケースもあります。
そのため、「研究もまだ話せないし、課外活動にも特別な経験がない」と考えてしまいがちです。しかし、企業がガクチカから見ているのは、経験の派手さだけではありません。何に取り組み、どんな課題があり、その中でどう考えて行動したのかも重要です。
理系学部生の場合は、研究や課外活動だけに絞らず、これまでの大学生活全体から材料を探す方が、自分らしい経験を見つけやすくなります。
研究が進んでいなくても焦らなくていい
理系就活では研究内容について質問されることがあるため、「まだ研究をしていないと不利なのでは」と感じることもあります。
ただ、学部生は研究のスタート時期そのものに差があります。就活中に研究がほとんど進んでいないことも珍しくありません。研究について聞かれた場合も、進捗に応じて伝えられる内容はあります。
・研究前
これまで学んできた専門分野や、興味を持っている領域を伝える
・テーマ決定直後
研究テーマの概要や、なぜその分野に興味を持ったのかを伝える
・研究を始めたばかり
現在取り組んでいることや、これから明らかにしたいことを伝える
そして、研究内容とガクチカは必ずしも同じである必要はありません。研究については「大学で何を学んでいるか」を伝え、ガクチカではアルバイトやサークル、授業、実験など別の経験から「どのように行動する人なのか」を伝えることもできます。
無理に研究をガクチカにしようとするより、これまでの経験の中から、自分の工夫や行動を具体的に話せるものを選ぶ方が自然です。
ガクチカの材料は大学生活全体から探せる
ガクチカというと課外活動をイメージしやすいですが、材料になる経験は大学生活のさまざまな場所にあります。
・サークル、部活
代表や役職がなくても、イベントの準備、新入生のフォロー、練習方法の工夫、メンバー間の調整など、自分が主体的に関わった経験があれば材料になります。
・アルバイト
売上を大きく伸ばした経験がなくても、新人教育、業務の効率化、接客の工夫、ミスを減らすための改善など、日々の仕事の中で工夫した経験があります。
・長期インターン
仕事として取り組んだ経験はもちろん、慣れない業務を覚えた過程や、社員からのフィードバックを受けて改善した経験なども伝えられます。
・授業、専門科目
苦手な科目を理解するために勉強方法を変えた、友人と教え合った、複数の課題を計画的に進めたなど、学習の中にも自分らしさが表れます。
・実験、実習
想定した結果が出なかった原因を調べた、再実験に向けて条件を見直した、グループで役割分担を工夫したといった経験もあります。
・プログラミング、設計演習
エラーの原因を一つずつ確認した、分からない技術を調べながら実装した、複数の条件を踏まえて設計案を考えたなど、取り組み方そのものが材料になります。
大切なのは、「何をしていたか」だけで判断しないことです。同じ授業やアルバイトでも、その中でどのように工夫したかは人によって異なります。
理系学部生だからこそ見つけやすい強み
理系だから全員が同じ強みを持っているわけではありません。ただ、理系の授業や実験、演習を通じて経験しやすい行動があります。
・原因を一つずつ確認する
計算が合わない、実験結果が想定と違う、プログラムが動かないといった場面では、どこに問題があるのかを確認していきます。こうした経験は、問題を分解して原因を探す力につながります。
・数字や事実をもとに考える
実験結果を比較する、グラフにまとめる、計算結果を確認するなど、理系では数値を扱う機会が多くあります。感覚だけではなく、事実を確認して判断する経験を積みやすい点も特徴です。
・分からないことを自分で調べる
専門用語を調べる、教科書や資料を読み直す、エラー内容を検索するなど、分からない状態から理解を進める機会も多くあります。
・複数の条件を整理して考える
設計では性能だけでなく強度やコストを考える、プログラミングでは複数の方法から適したものを選ぶなど、一つの条件だけでは決められない課題にも取り組みます。
・複数の課題を並行して進める
実験レポート、演習課題、小テスト、試験勉強などが重なる中で、期限を見ながら進める経験もあります。
こうした考え方は、社会人になってからも活かされます。例えばメーカーでは、製品の不具合について設計・材料・製造工程などから原因を探したり、性能・コスト・安全性など複数の条件を考えながら設計したりします。IT企業でも、システムのエラーを切り分けて調べる、新しい技術を調べながら開発する、複数の要件を整理してシステムを考えるといった場面があります。
大学での経験と仕事の内容は違っても、そこで使っている考え方がつながることはあります。
ガクチカの材料を見つける振り返り方
ガクチカが思いつかない場合、「大学生活で一番すごい経験は何か」と考えると、なかなか見つからないことがあります。それよりも、まずは自分が時間を使ってきたものを書き出してみる方が整理しやすくなります。
・授業、実験、実習
・サークル、部活
・アルバイト
・長期インターン
・資格や自主学習
・プログラミングや制作
・大学祭や学生団体などの活動
その中から、「時間をかけたもの」「苦戦したもの」「工夫したもの」を探します。特に、うまくいかなかった経験には自分の行動が表れやすくなります。
■経験の例
・苦手な科目で単位取得に苦戦した
・実験が想定通りに進まなかった
・プログラムのエラーがなかなか解消できなかった
・アルバイトで新人が定着しなかった
・サークルのイベント準備が予定より遅れた
そのときに、「何が大変だったか」だけで終わらせず、
・最初に何をしたか
・途中でどんな工夫をしたか
・誰かと協力したか
・やり方を変えた場面はあったか
・最終的に何が変わったか
まで振り返ると、ガクチカとして使える部分が見えてきます。
また、自分では普通だと思っている行動が強みになっていることもあります。課題が重なったときに必ず予定を整理する、分からないことはまず自分で調べる、グループでは自然と進捗を確認する役になるなど、普段の行動にもその人らしさがあります。
見つけた経験をガクチカにする方法
材料が見つかったら、経験そのものを大きく見せるのではなく、自分の行動が伝わるように整理します。
・何に取り組んだか
・どんな課題があったか
・そのとき何を考えたか
・具体的に何をしたか
・結果としてどうなったか
このような順番で考えると、まとめやすくなります。
例えば、「プログラミング演習を頑張った」だけでは、本人が何をしたのかは分かりません。「エラーが出るたびにコード全体を書き換えていたが、途中から変更した箇所を一つずつ確認するようにした。その結果、原因を特定しやすくなり、課題を進めるスピードも上がった」と整理すると、取り組み方が見えてきます。
アルバイトでも同じです。「飲食店で3年間働いた」だけではなく、「新人によって教え方が異なっていたため、自分が教える際は業務の順番を決め、つまずきやすい部分を先に伝えるようにした」とすれば、自分なりの工夫が伝わります。
最後に、その行動から強みを言葉にします。原因を最後まで調べた経験なら「粘り強さ」、複数の課題を整理した経験なら「計画性」、周囲と役割を調整した経験なら「協調性」などが考えられます。
ただし、強みの言葉を先に決め、それに合う経験を無理に当てはめる必要はありません。実際の行動を整理した後に、「自分にはどんな特徴があったのか」を考える方が、自分らしいガクチカになります。
まとめ
理系学部生の場合、就活を始める時点では研究がまだ始まっていない、研究室に配属されたばかり、テーマが決まったばかりということがあります。
さらに、サークルや部活で役職を経験していない、アルバイトで目立った成果がない、長期インターンをしていないという学生もいます。それでも、ガクチカの材料がないとは限りません。
授業、実験、実習、演習、プログラミングなど、普段の大学生活にも、
・うまくいかない原因を調べた
・数字やデータを比較した
・分からないことを自分で調べた
・複数の条件を考えて答えを出した
・複数の課題を並行して進めた
・周囲と協力して取り組んだ
といった経験があります。
もちろん、サークルやアルバイト、長期インターンなどに力を入れてきた場合は、そこから選んでも問題ありません。大切なのは、「理系らしい経験を選ぶこと」ではなく、自分が考え、工夫し、行動したことを具体的に話せる経験を選ぶことです。
研究がまだ進んでいない理系学部生でも、これまでの大学生活を細かく振り返ると材料は見つかります。特別な出来事だけを探すのではなく、普段は当たり前だと思っている経験まで含めて振り返ってみることが、ガクチカを見つける第一歩です。
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