【2026年10月】内定式の企業事例12選|メーカー・IT・インフラ各社の取り組みを紹介

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2026年10月1日を中心に、メーカー・インフラ・IT系企業の内定式をリサーチしました。

今回は検索でメーカー各社の事例が多く確認できたため、メーカーの比重がやや高めです。各社が内定者へどのようなメッセージを伝え、どのような取り組みを行ったのかを紹介します。

メーカー各社の内定式

アイリスオーヤマ|式典から「交流の場」へ

アイリスグループでは、従来の式典形式から変更し、初めて懇親会形式の「内定者ウェルカムパーティー」を開催しました。

 

社長や先輩社員が内定者と直接交流し、仕事内容や職場の雰囲気、入社後のキャリアなどについて会話できる機会を設けています。内定者同士の交流も重視されました。

 

一方向にメッセージを伝える式典だけではなく、社員と内定者、内定者同士がコミュニケーションを取る場として設計している点が特徴です。

 

参考記事:PR TIMES

 

フジテック|技術革新を背景に理系人材への期待を発信

エレベーター・エスカレーターを手掛けるフジテックでは、内定式の開催とあわせて、高専生や理系女子学生の採用を強化していることを発表しました。

 

ビルのスマート化やAI活用、ロボットとの連携など、昇降機業界でも技術革新が進んでいます。こうした事業環境を背景に、今後の技術革新を担う理系人材への期待を伝えています。

 

内定式の様子だけではなく、「なぜ今この人材を採用しているのか」という採用方針まで社外へ発信している事例です。

 

参考記事:PR TIMES

 

武田薬品工業|グローバルに働く環境を入社前から伝える

武田薬品工業では、「日本にいながら海外と一体化して仕事をする環境は社会人を始めるにあたってすごく良い」と伝え、4月から多くのことを吸収してほしいと内定者へエールを送りました。

 

海外の大学に在籍する学生はオンラインで参加。内定者はそれぞれ自作のスライドを使い、趣味や性格診断「MBTI」なども交えながら自己紹介を行いました。

 

グローバルな事業環境を言葉で説明するだけでなく、海外在籍者も同じ場に参加する形式となっている点も特徴です。

 

参考記事:ミクスOnline

 

ヤマハ発動機|「ワクワクする服装」で自分らしさを表現

ヤマハ発動機では、昨年までのスーツ着用から変更し、「あなたがワクワクする服装」をテーマに初めて私服OKの内定式を開催しました。

 

プロ野球チームのユニホームや法被、浴衣など、内定者は思い思いの服装で参加。服装をきっかけに内定者同士の会話が生まれた様子も報じられています。

 

「一人一人のお客さまに感動を」という企業方針に合わせ、内定式そのものにも「ワクワク」や自分らしさを取り入れた事例です。

 

参考記事:毎日新聞

 

トヨタ自動車東日本|ロボティクス・AIなど新たな挑戦も紹介

トヨタ自動車東日本では、クルマづくりを通じて東北に貢献するという創業の原点とともに、ロボティクスやAIなどの新たな挑戦について内定者へ紹介しました。

 

また、健康や人とのつながりを大切にし、残りの学生生活を有意義に過ごしてほしいというメッセージも伝えています。

 

式典後には社会人になる心構えや入社準備について説明し、内定者同士が交流する時間も設けられました。

 

参考記事:トヨタ自動車東日本

 

ジェイテクト|RPG形式で「仲間づくり」を体験

ジェイテクトは、内定式を「JTEKT ADVENTURE」と題し、「一緒に冒険する仲間づくり」をコンセプトに開催しました。

 

内定通知書を魔王に奪われるというRPG形式のストーリーを設定し、内定者がチームでマシュマロチャレンジや伝言ゲーム、自己紹介ビンゴなどに挑戦しました。

 

単にゲームを行うだけでなく、「カイゼン」「Youの視点」「全員参加」といった同社が大切にする価値観をワークに組み込んでいる点が特徴です。

 

参考記事:ジェイテクト

 

ディーアクト|経営層との距離を縮める昼食懇談会

ダイハツ工業グループのディーアクトでは、社長から内定者へのメッセージに加えて、役員との昼食懇談会を実施しました。

 

式典後には、経営層と内定者が直接コミュニケーションを取れる時間を設け、和やかな雰囲気の中で交流を深めています。

 

内定式を、内定証書の授与やメッセージを伝える場だけでなく、経営層との関係づくりにもつなげている事例です。

 

参考記事:ディーアクト

 

村田製作所|テーブルトークやゲームで同期との交流を促進

村田製作所では、内定者同士がコミュニケーションを取り、交流を深められるプログラムを用意しました。

 

「村田製作所というフィールドで自分らしさを発揮し、自ら活躍してほしい」という趣旨のメッセージが伝えられ、テーブルトークやゲームなどを通じた交流も行われました。

 

入社前の段階から同期同士が話しやすい環境をつくり、人間関係の形成を後押しする取り組みです。

 

参考記事:電波新聞デジタル

 

インフラ系企業の内定式

東北電力|使命を伝えた後、実際の設備を見学

東北電力と東北電力ネットワークでは、電力の安定供給を担う使命感と誇りを持ち、若い力や柔軟な発想を活かして変革に挑戦してほしいという趣旨のメッセージを伝えました。

 

さらに、東北電力グループの歴史を紹介する映像を視聴したほか、電力の需給を管理する中央給電指令所と中仙台変電所を見学しています。

 

仕事の社会的意義を言葉で伝えたうえで、実際の設備や業務を見ることで事業理解につなげている事例です。

 

参考記事:東北電力

 

Terra Charge|AI時代に必要な「判断力」を伝える

EV充電インフラを展開するTerra Chargeでは、GPTをはじめとしたAI技術の進化を踏まえ、単に知識を持つだけでなく、得られた情報をもとに自ら考え、判断し、意思決定する力が重要になると伝えました。

 

さらに、正しい判断をする知恵と、信念を持って決断・行動する力を「胆識」と表現し、挑戦や失敗を経験しながら成長することの重要性にも触れています。

 

内定者による自己紹介や決意表明、内定証書の授与に加え、式典後には各部署のマネージャーによる事業説明や先輩社員との交流も行われました。

 

参考記事:PR TIMES

 

IT・通信系企業の内定式

NEC|AIによる変化を「けん引する側」へ

NECでは、AIが社会のありようを変えようとしている中で、その変化を自らけん引していきたいという考えを示し、内定者にも「自分がやるんだ」という思いで臨んでほしいと呼びかけました。

 

報道では、技術職で内定した大学院生から「専門性を高めていきたい」との声も紹介されています。

 

生成AIをはじめとする技術変化に対応するだけではなく、自ら変化を生み出す側になってほしいという期待を明確に伝えている点が印象的です。

 

参考記事:共同通信

 

TOKAIホールディングス|経営層だけでなく各部署からメッセージ

通信事業などを展開するTOKAIグループでは、先輩社員の拍手で内定者を迎え、さまざまな部署の社員からビデオメッセージを届けました。

 

社長からは、「ぜひグループに新たな風を吹き込んでいただきたい」と、これから加わる内定者への期待が伝えられました。

 

情報分野を学ぶ内定者からは「地域の課題をITで解決できたら」との声も紹介されています。経営層だけでなく、実際に各部署で働く社員も内定式に関わっている点が特徴です。

 

参考記事:静岡朝日テレビ

 

各社の内定式から見えた4つの傾向

今回の事例を横断して見ると、単に「少し変わった内定式が増えている」というだけではなく、内定者に何を伝え、入社までにどのような状態になってほしいのかによって、企画そのものを設計していることが見えてきます。

 

1.「歓迎」だけでなく、入社後に期待する役割まで伝えている

NECではAIによる変化をけん引すること、Terra ChargeではAI時代に自ら考え判断すること、トヨタ自動車東日本ではロボティクスやAIなど新しい領域への挑戦が語られています。武田薬品工業ではグローバルな環境で働くことへの期待も伝えられました。

 

共通しているのは、「入社を歓迎しています」で終わらず、事業環境がどのように変化しており、その中で新入社員にどのような存在になってほしいのかまで伝えていることです。

 

採用サイトや選考では会社の魅力を伝える側面が強くなりますが、内定後は一歩進んで、入社後に求める姿勢や考え方を共有するタイミングにもなります。

 

2.企業文化を「説明」するのではなく、体験できる企画にしている

ヤマハ発動機の「あなたがワクワクする服装」、ジェイテクトのRPG形式の「JTEKT ADVENTURE」は、その象徴的な事例です。ジェイテクトでは単にゲーム性を加えただけでなく、「カイゼン」「Youの視点」「全員参加」といった価値観をワークの中に組み込みました。

 

東北電力も、安定供給を担う使命について話した後に、中央給電指令所や変電所を実際に見学しています。

 

会社説明資料で「当社らしさ」を説明することと、イベントを通じてそれを体験することには違いがあります。内定式のプログラムそのものを企業文化や事業と結び付けることで、メッセージにも一貫性を持たせやすくなります。

 

3.同期・社員との「関係づくり」を意図的に設計している

アイリスオーヤマは式典形式から懇親会形式へ変更し、村田製作所はテーブルトークやゲームを実施。ディーアクトでは役員との昼食懇談会、TOKAIホールディングスでは各部署からのビデオメッセージが取り入れられています。

 

単に懇親会を最後に付けるのではなく、「誰と、どのような関係をつくってほしいのか」が企画ごとに異なることもポイントです。同期同士の横のつながりをつくるのか、現場社員との接点を増やすのか、経営層との距離を縮めるのかによって、適した企画も変わります。

 

入社前は配属先や仕事内容がまだ具体的に見えていない学生も少なくありません。仕事内容だけでなく「どのような人たちと働くのか」を知ってもらうことも、入社への安心感につながります。

 

4.内定式が「採用活動」と「入社準備」の境目になっている

内定式は選考が終わった後のイベントですが、今回の事例を見ると、採用活動と入社後のオンボーディングをつなぐ役割も見えてきます。

 

トヨタ自動車東日本では社会人になる心構えや入社準備を説明しつつ、残りの学生生活も大切にするよう伝えています。Terra Chargeでは各部署の事業説明を行い、東北電力では実際の仕事の現場を見せています。一方で、ヤマハ発動機や村田製作所のように、まず同期とのコミュニケーションを深める企業もあります。

 

つまり内定式に全社共通の正解があるのではなく、「入社までの約半年で、内定者に何を感じ、理解し、どのような状態になってほしいのか」を考えることが重要です。事業理解を深めるのか、社員や同期との関係をつくるのか、社会人になる意識を高めるのかによって、必要な内容も変わります。

 

内定式を企画する際に考えたいポイント

各社の事例を参考にする際は、特徴的な企画そのものを真似するよりも、その背景にある目的を見ることが重要です。

 

・まず、「内定式を終えたときに何を持ち帰ってほしいのか」を決める。

自社の将来性を理解してほしいのか、入社後に期待する姿勢を伝えたいのか、同期との関係をつくってほしいのか。ここが明確になると、経営層のメッセージや交流企画も決めやすくなります。

 

・次に、メッセージと企画をつなげる。

たとえば「挑戦する文化」を伝えながら、当日は経営層の話を一方向に聞くだけでは、学生が実感しにくいこともあります。ジェイテクトのように価値観をワークへ組み込んだり、東北電力のように事業の使命と施設見学をつなげたりすることで、伝える内容と体験に一貫性を持たせられます。

 

・交流についても、「誰とつなぐか」まで考える。

同期、若手社員、配属予定部署、経営層では、それぞれ内定者が得られるものが異なります。全員と交流させるのではなく、自社の内定者にとって今必要な接点を考えることが重要です。

 

・大掛かりな企画を行うこと自体を目的にしない。

私服での開催やRPG形式などは目を引きますが、企業文化とつながっているからこそ意味があります。一方で、役員との昼食や社員からのビデオメッセージなど、比較的シンプルな取り組みでも目的に合っていれば十分です。

 

内定式を毎年の恒例行事として前年踏襲するのではなく、採用した人材や事業環境の変化も踏まえながら、「今年の内定者に何を伝えるべきか」から設計してみることがポイントになりそうです。

 

まとめ

2026年の内定式をリサーチすると、AI時代に求める人材像を伝える企業、企業文化を体験できる企画を行う企業、設備見学を通じて事業理解を深める企業、同期や社員との関係づくりを重視する企業など、さまざまな取り組みが見られました。

 

重要なのは、特徴的な企画を実施することそのものではありません。「自社がこれからどこへ向かうのか」「新入社員に何を期待しているのか」「入社までに誰とどのような関係をつくってほしいのか」など、内定者に伝えたいことから内容を逆算することで、企業ごとの内定式の形が見えてきます。

 

今回ご紹介した各社の取り組みが、採用から入社までのコミュニケーションや内定式を考えるうえで、少しでも参考になれば幸いです。

 

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